No.519 工場夜景ジャングルクルーズ 

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実施日: 2021年7月22日(木)晴れ 
集合: 18時45分 赤レンガピア桟橋
コース: 乗船時間は90分。乗船点検後出発(19時00分)ーー工場地帯周航、
費用: クルージイング費用一人4600円 乗船切符は勝巳持参
幹事: 勝巳(記録、会計)、憲治、吉生(写真)
参加者:(7名) 勝巳、才美、憲治、貞子、吉生(ゲスト1)亮子DSCN4415.JPG

中学の試験で、4大工業地帯を間違うと?を食らった。たいして気にもせず70年近くを過ぎて、ある日突然そういえば横浜がそうだった。「行ってみるか」と思い発つ。

数年前、輪島から船で日本海を3時間。文字通りの絶海の孤島「舳倉島」からの帰りに、バスで金沢経由横浜帰着、その時の風景の差に愕然とした。暗黒の闇に、海鳴り、やたらにアブがいて人のいない島。親子の海女が海藻の間に突然海から現れた島。シベリヤに帰る渡り鳥が一休みする以外だれも関心すら示さないその島からの帰りにいきなり京浜工業地帯を渡る高速道路からの夜景に遭遇。絶句した。この差は人智想像の範囲を超える。不夜城のような巨大な建物の照明。数千トンもの巨船。キリンのようなクレーンが赤々と林立。夜空の高い煙突からの黙々と白い煙。京浜工業地帯に漠然とした恐怖に似た感情。人新世紀の反映か、深い傷跡かと考え込んだ。その夜景を多少のハシャギ気分で周る。

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ところが観光気分は吹っ飛んだ。これだけの工業地帯群がなければ維持できない首都圏という超過密地帯の巨大な背後の魔界。不気味な形の工場設備、夜間貨物船の荷揚げを直面し首都圏移転など出来るのか。どうやって移転するのか。等に思いを至らす結果に。

資本も人間も集中し東京、川崎、横浜の区別はない。石油コンビナート、鉄鋼産業、電力産業の巨大資本がひしめき合う。日本石油、東京電力、昭和電工、日石、IHI、東芝、日立、等が連なる。臨海地帯の工場群は、人、資本、技術、市場、運輸、通信、等の集中がある。それも海抜数メートルの埋立地にひしめく。資本の欲するままに無秩序な開発発展がやがて来る首都圏直下型地震にどう耐えるのか。その時首都圏は復興ができるのか。先の3,11大災害に石油コンビナートの火災現場の熱風に直面した恐怖がよみがえる。

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横浜に住み20年を過ぎたのに、それらに対する問題意識がないことに愕然とする。観光化された赤レンガの風景はまことに平和な、高層ビルと、観覧車のオリンピック照明。自分の中の横浜の夜の風景はその程度。なのに、この観光地の風景のすぐ裏に潜む不気味な危険に満ちた深いジャングルがあった。 心地よい船上の月光の風景も完全に打ちのめされる。貴重な体験だった。 赤レンガ着20時30分

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