No.518 湯河原の五月咲く山(2012.6.1)

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コロナにいつも蟄居を強いられていい加減うんざり。久しぶりの五月晴れのハイキングは爽快。ところで、つつじとサツキは違う花。似たようなものと勝手に決めて、行ってみたらつつじは終わり、今は五月が満開。どっちでもいいがともかく、晴天の下、山の空気と心地よい風の中を人流に邪魔されず快適に歩けた。変な標識に惑わされ時間がかかったがこれも愛嬌。密集した竹藪の山道でこんなところに居る筈がない一人の少女に出逢った。緊張した顔の。

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日時:  2021年6月1日(火)晴れ。薄曇り
参加者: 男3,女3 (計6名)
   勝巳(リーダー記録)、達也(行動記録)、茂子、吉生(写真)、幸子、亮子
コース:  歩行10?。徒歩4時間30分)
集合:  湯河原駅改札口 10時
湯河原駅発10時――ジャンボタクシー――つつじ、五月公園(湯河原美化センター上)  10時30分――公園散策友逢の鐘――昼食11時30分――星ヶ丘公園方面林道―― 吉浜自然環境地域(小休止)12時50分――旧鎌倉街道。小道地蔵寺屋敷跡――林道―― 大石が峠方面林道――自鑑水14時30分――白銀林道――幕山(626m)15時―― 幕山公園着16時30分――管理棟前――ジャンボタクシー16時分――湯河原 駅(解散)17時08分――上野東京ライン(17時10分発)――小田原17時30分

いつか、花の咲いた時にここに来ようと何度も思って結局今日。美化センターとはごみ焼却場のこと。当然近くに人家なし。平地だと焼却熱で温水プールだが、山の中で水もなく、なんだか罪滅ぼしのように周辺は花咲く公園。顔が花に染まる。結構広くしかも手入れがいき届きごみひとつない。ちらほら散策者もいて、パンフでは地場産品の店もあって賑やかとあったがテント売店一軒。ハイカラな名前の果物を200円一袋を買う。売店のおばあさんは景気よく試食しろと大切な売り物を気にもせずやたらに固い皮をむく。めったにいないお客に精いっぱいのサービスだ。

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五月咲く公園でひときわ目立つ星が山公園の「友逢い」の鐘。鳴ればどこも同じ鐘の音。御利益も、能書きもないのがいい。前回の真鶴半島が低く見える。かなり高い森を歩いた気がしてたがここからは海に這う半島。

 

ゆっくり花の公園に時間をかけて、自鑑水に向かう。眼下の相模湾はノタリとして平穏、太平。広い砂利道の真昼の陽光がまぶしい。本物のウグイス。キイチゴの赤い実のなる木陰は半袖で爽快。虫もいない。何度かの分かれ道には不思議な道路標識。道が二本に分かれるがそのどちらも通行止め。これではどこへ行けばいいのか。行ったり来たりで道を確定するが山中の工事道。最近できたためか5万分の一でもわからない。ずいぶん時間とエネルギーを費やす。何のことはない、通行止めの標識のすぐ近く(50cm)まで近づけば、横に登山道が隠れてる。少し離れた林道に立っていては完全な行き止まり標識にしか見えない。これは混乱する。たぶん自動車向けの標識で登山者のことは意識の外。おかげでいい運動になったが予定時間を大幅に越えた。一層のことその林道を直進して大石が峠まで行けば簡単に幕山公園に行けるし、ここまでくれば直進してもよかったが炎天下でいささかうんざりしていたので引き返し大きな林道歩きはやめ木漏れ日の登山道に。この標識の立て方のため、南郷山を避けて林道を自鑑水まで行くこととした時にもえらく難渋。一般的ではない癖のある標識の立て方だ。これなら南郷山を直登すればもっと楽だった。

結構歩いたので、痛い右足の爪から膿もでてかえって良かった。前日の医者の注意を無視し、いたみ止め、抗生物質、大げさな包帯をしっかり準備しての参加。非科学的な精神論だが私には歩くのが一番の治療だ。

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自鑑水といっても森の中の小さな水たまりで美しさには程遠い。言い伝えは立派。頼朝がここに映る自分の敗残の姿に自殺しようとした池。しとどの岩屋といい、頼朝に関する史跡はこのあたりに多い。途中の小道地蔵寺屋敷跡も、敗残の頼朝主従がここで追手から匿ってもらったお礼にお堂を立てた跡。頼朝はよく逃げ回る。こんないい景色を眺めながら命を懸けて逃げ惑う天下人への道も楽ではない。

それにしても静かな山。何しろ「採草原野」が国土地理院の地図に表示されてる。今回は横断しなかったが2016年に通過したその場所は指呼の間。いまだに原野と公式に記載されてる場所はそうは多くない。しかも北海道ならいざ知らず東京のこんな近くで。途中開けた海の見える所に大きな草広場が幾つかあったが、ここならテントで夜の星を見ることができるだろう。いつかテント泊をしたいなどと80歳の少年が夢を見る。

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みんなで歩く青葉の風の山道は楽しい。明日定年だという人、ワクチンの順番がまだという人、横浜市歌(なんと森鴎外作詞)をプリントして持参する人。疲れたという人がいないのでびっこを引きながら大丈夫かとの声に押されて我慢の歩き。

幕山の下りは思ったより長い。森中の道は広いのにオーバーユースのためガラガラ浮石、雨水の凸凹、木製階段は極端に高低差があり膝の敵。幕山公園の妖艶な梅の花はこの時期当然ない。小鳥の声が聞こえる。春の宵の快い満足な疲れにタクシーを待つ。

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