No.366三本槍岳 (1916m) (2017.9.27)

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P9270062.JPG2000m近く那須連山最高峰。道はよく意外と秋山が静か。登り方は那須連峰から周遊の各種あるが今回は東から那須ゴンドラを使う。以前、三斗小屋から登ったが、同宿舎から「いまどきそんなコースを登る人はいない、皆楽なゴンドラ利用だ」と言われ「登山とはなにかを知らない人の考え」と受け取ったが、今回はゴンドラ利用。寄る年なみであればそれも正解だろう。

雨は午後からの予報で早朝出発だったがやはりゴンドラ駅には10時になる。途中、ワイパーが動き、これは雨の中の登山家と覚悟する。往復1600円、片道1300円という考え抜かれた観光地料金のゴンドラは快適に高度を稼ぎ、雲の上に。1400mを超して多IMG_0139.jpg少風も出て寒く感じる。大きな登山道を避けて一部を北温泉方面に階段を下り山道らしい森を抜けて1462m標識から「中の大倉尾根」に取りつく。この尾根は夏は暑いし、冬季は強風。その上、まっすぐで、途中の針金で捕縛した岩石の道は登山靴が引っ掛かりそうで心配だが、道は太く雑草は刈り取られ良く手入れされ文句は言えない。緩い登りにそろそろ飽きが出るころ赤面山への分岐に立つ。赤面山はいつ見てもいい山である。
この尾根との間は林道ひとつない見渡す限りの深い森林である、まだ、緑残る笹原が渋い紅葉の低木が帯をなしている。この山の北方は甲子温泉までほとんど熊の世界。西郷村でも特に忘れられた地域である。薄日が差し、一瞬の紅葉が映えてくる。相変わらず風は強いが手袋を使えば快適な程度でIMG_0158.jpg汗をかかないで済む。正面に立ちはだかっていた「スダレ山」1880mを何時の間にか超えるとすでに12時を超えていた。「朝日岳」1896mが崩れた横面を紅葉の中に屹立させているが時たま黒い雨雲に覆われ見え隠れする。あの辺りはきっと驟雨に見舞われてるだろう。それにしても此の尾根からの周囲の風景は贅沢だ。雨雲があちこちに沸き立ち消えては飛び去っている。そのたびに山容が変化する。雲が山の形を作り出すのだ。トンチンカンな方向を示す「北温泉分岐」標識に到着。今にも降りそうな雲。強い風の中でともかく昼食。朝が早かったせいか久しぶりに空腹を覚える。めったに立ち寄らない「蓮田」SAの握り飯は高かったがそれなりの価値がある。ここから三本槍往復は60分を超える。それでは15時30分に終了するゴンドラの下り最終に間に合わなくなり懐中電灯の下山になりかねない。その上、雨雲の流れは一層早くなって周囲を覆い視界を遮り始まる。指呼の間にありながらとも思うが時間を気にする慌ての下山は事故の元。強靭な体力のある若いときと違うのだ。ここは、安全第一に考えてこの場までとした。正直なもので、引き返し始めると天気は曇りながらも安定しP9270084.JPGてたまには雲が切れて遠くの山が見えだした。こんなものだ、人生もなどとかんがえながら十分な時間を持て余し、やたらに立ちどまっては休憩し写真撮影をする。青筋を立てて山頂に立つばかりが山ではない。どっぷりと余裕の中の山も優雅であるなどと言い訳に専念する。秋の山は意外に紅葉していることに今更のように気づく。ゴンドラに乗っても雨は降らなかった、ゴンドラを降りて薄暗くなった客の誰も居ない売店で売れ残ってしまった弁当を買った。ぽつんと独り売ってる方の心情を察してのことだった。結果は申し出ないのに法外な値下げで応じてくれた。小さなことだが、言わずもがなに見知らぬ人と分かり合えるこんなことが旅では起こるのだ。それにしても何も言わずに売っていた8個もの弁当を全部買った私たちの仲間の行動は眩しい。
車が那須の東北道に出る前に雨が始まった。これでいい。
何度かの休憩と渋滞に巻きこまれながら暖かい二俣川に着いた。山はやはり寒かったと今気づく。
日時;2017年9月27日(水)日帰り 車利用。
集合;9月27日 午前6時 二俣川農協裏 又は明治神宮前。(車提供;吉生氏、一朗氏)。
参加者;10名(男5、女5)勝巳、才美。憲治、貞子、達也、茂子、吉生、一朗、幸子、亮子。
P9271103rvsd-.jpgコース;(徒歩5時間程度)同じ道を往復。
二俣川発6時(同時に明記神宮前発)――東北自動車道――蓮田インター2台集合――那須インターの一つ先のカード専用出口――305号線――ゴンドラ駅10時着(インターから30分)――展望ロープウエー駅(950m)往復1600円――10分――山頂駅(1417m)10時30分――中の大倉尾根――赤面山分岐12時――北温泉分岐12時30分(昼食)――北温泉分岐発13時――赤面山分岐13時30分――中の大倉尾根――那須ゴンドラ山麓駅15時20分着(解散)――東北自動車道15時40分――二俣川着20時。(那須ゴンドラ問い合わせ 0287-77-2300)。
持ち物;雨具。昼食弁当(途中購入可)。杖。医薬品。懐中電灯。軍手。水1リットル。菓子等。(これからの山は寒さと風、雨対策は完全にすること)夕暮れが早いことを考慮する事)。
費用;車分担金4000円、ゴンドラ往復1600円、等。
リーダー;憲治(会計)、サブリーダー;勝巳(記録、写真)、吉生(写真)、達也(写真)。
25000地図;「那須岳」「那須湯元」。

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