(例外会)岩櫃山 802m (2016.3.24)

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iwa.JPG実施日;2016年3月24日(雪、曇り)。
参加者;勝巳(記録)、ほか1名。

群馬県の吾妻渓谷沿いの岩山。まったく親不孝な形相である。南面の200mの断崖にはどこにも登り口すら見いだせない。最近NHKTVで「真田丸」に取り上げられ観光気分で行けるのは、観光協会で建てた賑やかな幟に囲まれた岩櫃城址まで。山は全く別。隣接しているのに、急峻な谷と絶壁に囲まれた孤峰が直立している。低山と甘く見ていては痛い目に合う事を保証する。特にこの時期は、雪があり、目に見えにくい岩の表面氷結があり手におえない。春先の表面結氷の怖さはわかって居るのにこの始末。あいにくアイゼンを持参していなかったので苦労は倍増。その上、前日登った本白根(2400m)で登山靴が破損して、代わりの夏山用の華奢な登山靴で出かけ罰が当たった。鎖は豊富についているが、10mの長さであっても、途中で横揺れ防止のための措置がなく左右に自由にぶれる。頂上直下の5M程度の鎖場は、下から見るとオーバーハングにすら感じる斜度に加えて、ろくなホールドもここからは見えない。手の届くところに山頂があるのに、あきらめるしかない。何しろ、断崖で、両端は鋭く谷に切れ込んでいるのだから。こんな条件下で遭難でもしたら天下の笑われ者になる。山頂直下10mで潔く引き返す。もっと、条件のいい時に再挑戦すると言い聞かせて。それにしても、山は高さではないと今更のように思う。昨日の2400Mの本白根は簡単に登れた。有名な山はしっかりしたトレースがある。それに加えて、この時期の岩櫃山は誰も登らない。谷沿いの登山道は踏み跡もない。ルート上に、僅かな赤布。見逃せば深い渓谷に迷い込む。誠に峨峨とし、寒々とした北向きの倒木の谷底を行くのだ。
終始、雪が枝から固まって落下し雨具に大きな音を立てる。やっとのことで、細く痩せ細った稜線に立つ。当初、もっと急峻な密岩通りコースを予定していたが天候を見て変更しなければもっと困難で遭難ものだったろう。せめてもの慰めである。
コース;(案内では登山口から往復2時間だが、この条件下では全く不可能。倍は要する)。
平沢登山口――尾根道分岐――本丸跡分岐――天狗の蹴上岩――九合目――岩櫃山頂(未踏)――赤岩通分岐――岩櫃城本丸跡――平沢登山口。
注)観光協会のコース案内は、良い季節の好天を条件にしている。パソコン情報も 「足自慢」が多く含まれ、そのまま信用できない。山の情報記録は、季節と、どのような 気象条件のものかが命。もちろん、自己体力、経験、技術、装備、同行者も考慮する事。

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