No.332以東岳 (いとうだけ 1771m)(2015.8.30~9.1 2泊3日)

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朝日連峰北部の巨大な雄峰。伝説の山湖、稜線の展望とお花畑。素泊まりの山小屋2泊。

  • 実施日;2015年8月30日(日)、8月31日(月)、9月1日(火)、 2泊3日
  • 参加者;勝巳。他2名
      (山行の困難性にかんがみ健ハイ参加者の安全登山の為にあらかじめ補助者として経験者の同行依頼 一朗、清彦両氏。全て自費参加)本年夏北アルプス裏銀座縦走における方法に同じ。
  • 集合;8月30日上越新幹線、東京駅23番線ホーム 午前7時30分(新幹線は7
      時48分発 自由席3号車付近集合 切符は、往復(東京ー鶴岡)。自由席。(雨天決行だが天候によるコース、時間変更があるため)。
  • 行き;(8月30日)12510円
      東京駅(23番線)7時48分発(MAXとき305号新潟行)――新潟着9時59分――新潟発10時12分発 きらきらうえつ(酒田行)――鶴岡着12時26分。
  • 帰り;(9月1日)12660円
      鶴岡発14時46分(いなほ10号)新潟行――新潟着16時32分(新潟発16時51分MAX とき336号東京行、自由席)――東京着19時0分。
  • 第一日 徒歩4時間
      東京7時48分――新潟――(昼食車中弁当)――鶴岡12時26分着(駅レンタカー)13時発――(途中スーパーで夕食準備)――大鳥集落(朝日屋旅館で山小屋料金支払い。登山計画書提出)――泡滝ダム14時着――14時30分発(行き帰りの衣類など車に残置)――七滝沢吊橋15時30分――大鳥小屋18時30分着泊――夕食準備。
      宿泊;大鳥小屋宿泊は100名収容の「素泊まり」専門山小屋の為、全食糧、燃料、ラジウス、シラフ、等全て自己解決(シーズン中の土日は小屋番滞在。日曜の14時ごろ下山。その後は、毛布、コンロの借用不可。一人 1泊1500円。
      食事
      • 第一日 昼食・夕食  途中の駅近くのスーパーで弁当を購入。
      • 第二日 朝食共同自炊、非常保存食(アルハー米五目御飯)。スープ。佃煮。 昼食 各自準備 非常保存食。パン。ハム、チーズ、缶詰等、
        夕食共同自炊、 非常保存食。(五目御飯)スープ。佃煮。ラーメン等。
      • 第三日 朝食共同自炊。非常保存食。五目御飯。パン。チーズ。
        昼食(持参の非常食と温泉で販売していた弁当を購入)。
      • 食当分担 8月31日朝食(勝巳)8月31日夕(一朗)9月1日朝(一朗) ラジウス2台燃料2個(清彦、一朗)コッフェル2セット(勝巳、清彦)
        各自持参(箸、スプーン、コップ)
        非常保存食(アルハー米)は何とか食える。強力な副食で飽きない。1食370kカロリー。 量は多い。食器、スプーンは不要。副食は乾燥野菜、干し肉など良い。
  • 第二日 徒歩 9時間(以東岳登頂)降雨有
      起床4時(食事等)荷物軽量化(登山中必要なものに限定)――大鳥小屋発6時30分――(周回コース)――急登――三角峰9時――水場9時30分――オツボ峰10時30分――11時30分以東岳着(12時周回コース下山)――大鳥小屋着16時――17時夕食。宿泊。
  • 第三日 徒歩 4時間 天候回復
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      起床5時(朝食)6時出発――泡滝ダム駐車場10時――大鳥集落11時30分――ぼんぼの 湯日帰り温泉入浴12時――昼食――鶴岡駅14時(レンタカー返し)。
      駅前物産館乾杯等――鶴岡駅発14時46分――新潟乗り換え――東京駅着19時。
  • 持ち物;炊飯用具(ラジウス2、燃料2、食器2、等、)食糧(主食、副食)。
      持参パン弁当、非常食2食分、雨具。杖。医薬品。寝袋、懐中電灯。携帯。洗面具。その他。
  • 担当;勝巳(リーダー計画)清彦(食事)一朗(レンタカー、運転、会
      計)。

    今回は久しぶりにまともな山。東北の山は登りでがある。掛け値なしの急登と山行時間である。関東周辺の、登山道のような、危険個所の補助ロープもないし、道標も最小限。 朝日連峰は全ての小屋が素泊まり無人。しかも3日とも雨模様。3日間で出会った人は、前日からきていた小屋にいた大鳥池での釣り人3人のグループ。私たちが山に行っている間に帰ってしまい、二日目の小屋は100人収容に3人の大名宿泊。

    第一日は、新幹線で新潟乗り換えで鶴岡に。そこから林道を泡滝ダムまでレンタカー移動。林道終点の駐車は10台程度だろう。そこから登山口の大鳥小屋(タキタロウ山荘)を目指す。山へ登るのはそのあと。無人小屋利用の為荷物が普段より重い。雨の中、東大鳥川沿いに緩いのぼりを黙々と歩む。途中、吊り橋が2か所。やっと変化に出会い、吊り橋に感謝する。水場は豊富。朝日連峰の冷たい湧水がいくらでも飲める。小屋への最後の登りはすこしこたえるが第一日で気力も十分にありこなせる。小屋に着いたが水が出ない。途中、小屋番が下山するのとすれ違った時「水は池の水を煮沸して使って」と言われていたが、結構面倒だ。食事準備が終わるころ外は真っ暗。神秘の大鳥池の淵に建つ山小屋に雨音が一層激しくなる。登頂前日は当然アルコール禁止。8時にはいびきの合唱。と思う。

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    第二日、4時起床、6時30分出発。雨。風はない。急登コースを避ける。このコースをとると、数日来の雨で、東沢の渡渉ができないことが予想されるのと、雨の滑りやすい急登の道は登頂時間が短くても避け安全をとる。しばらくは、ブナの原生林の中を急登する。急登コースは避けたはずなのに、この道もかなり苦しい。やがて三角峰が見え始めて、やっと楽な登りになる。すぐに水場。不親切に「水場」と書いてある柱が建っている。持参した1Lの水は、雨のせいでかなり残っているので、帰りに補給することとする。ここまで来ると稜線は夏には遅いが秋には早い高山植物の群落の中を歩く。雲が低く垂れさがり、瞬間に切れ目にこれから登るルートが見え隠れする。次こそ以東岳と騙され続けて、やっとの事、以東岳の山頂に立つ・三角点は少し高い所。雨は止むことがあるが、ほとんど降りっぱなし。雷の避難方法を絶えず考えながら下山。ガスが今来た道をもう隠している。それでも帰りは快適である。古い木柱の建つ水場で補給。どこの稜線上の水場も補給には時間が30分は必要。くみ上げてきた水は冷たく、まことにうまい。三角峰を過ぎてすぐに、稜線から右手に湖が見えた。2万5千には表記されていない。どう見ても湖にたどり着くためには相当な藪漕ぎが伴うだろう。なんであんなところに湖があるのか。神秘の湖は大鳥池だけではないのか。夢を見ているような不思議な光景である。ブナの原生林の急坂を下りきるとすぐに山小屋である。前日泊まっただけなのに、家に帰ってきたような親しみと安堵感を覚える。雨具を脱ぎ、靴を脱ぐと中から水が出てきた。久しく雨の山を歩いていなかったので、こんなことも懐かしい。今夜は、アルコールは解禁。濡れた衣類や靴下でもシラフに入れば結構寝られる。疲れとは便利なものだ。夜中満月が出た。早い黒雲に隠される瞬間、大鳥池の湖面が月光に光り伝説の「タキタロウ」が見えたような気がした。

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    第三日、全部の荷物をもって車の置いてある泡滝ダムまで下る。今日は少し天気も回復し吊り橋では太陽が出たりしている。巨大な岩が深い谷底にひしめいている。数日来の降雨で炸裂したような沢水が飛び散り轟々と音を立てる。秋なのに雨上がりの深山は新緑の森のように感じる。小さな柄杓の水場があるたびに冷水を飲む。里へ帰る人間の山に対する礼のように。道は、久しぶりの晴天に気をよくしたトカゲたちの日光浴場になっている。帰りの日帰り温泉「ぼんぼの湯」もガラガラ。大広間に寝っころがる。温泉と弁当に満足して駅に向かう。あとは、車中で乾杯と思ったが我慢できずに、駅前のレストランで乾杯。列車に乗れば寝ればいい、此の充実感は何物にも代えがたい。
    今回は雨の中のまともな登山。靴の良し悪しがはっきりした。杖は折れるし、足の指から出血し、5本指の靴下を同行者から頂く羽目に。濡れた衣類で寝るという久々の経験で散々だった。いつの間にか、雨の山をなめていた罰が当たった。さっそくいい靴を買おう。いい杖を買おう。年寄りは道具で体力をカバーするに限る。

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