5月29日 思親山(1,031m)
(記録:孝儀)
ここ数日間、天候;気圧の不安定が続き、今日も雷か、一抹の不安を持ちながら家を出る。電車を乗り継ぎ「熱海駅」ホームにて全員の顔が揃う。「富士駅」にて身延線に乗り換え約1時間、9時51分順調に難読「内舟駅(うつぶなえき)」にてTaxiの迎えを受ける。
佐野峠迄の林道は昨秋の大雨による路肩崩れが多所ある危険道?その上「対向車」とのすれ違いは不可能、しかし登山者の半数は「佐野峠」迄車利用と聞き対向車が来ないことを祈るのみ。 10時20分富士山眺望スポット「佐野峠」にて雲の先にある富士山を想像して昼食をワイワイガヤガヤをとる。登山準備として不要な持ち物をXスポットに仮置き、綺麗な公衆トイレ等々・・準備完了、10時50分登山開始。
登り口標識は分かりやすく、階段を10m程登ると「東海道自然遊歩道」の標識、自然林の中を不規則な幅を持った階段道が頂上まで断続的に続く登山道。何回も登り降りを繰り返しながら暗い樹林帯を抜け、最後の階段道を一気に登り11時35分山頂。標高1,031mの山頂で日蓮聖人が身延山で修行した折、この峰越しに故郷房州の父母を偲んだという伝説から、思親山の呼び名が付いた云われる通り、晴天であれば360度見晴らしの良い山頂と思われる・・・・
記念写真を撮り11時50分下山開始。木製階段は滑り易く、不規則な幅に悩まされ、注意しながら12時20分「佐野峠」に戻る。明日登る十枚山方向より雷?が聞こえ、ポツポツと雨も感じる。急ごう「内舟駅へ!」 12時35分身支度を整え、林道歩きを開始、このルートは今朝のTaxiルート(料金2,330円)。途中甲斐106番札所「内船寺」、「八幡神社」を訪れ、強雨になり始めた14時25分に「内船駅」着。「十枚荘温泉」の送迎バスに乗り14時35分「歓迎健ハイ様ご一行様」と書かれた温泉宿着。川の音か?雨音か?濡れずに済みました。
戸栗川清流のほとりにあるチョイ温の温泉は塩化物泉の筋肉痛にも効能があると聞き、ゆったりと長時間浸かり明日に体調を備えた。夕食は、「ほうとう風イノシシ鍋」「鹿さし」「山菜天ぷら?」「地酒」等など、郷土色豊かな食材で2時間近く楽しみ、あすへの活力をつけた。
5月30日(水)十枚山(1,726m)
(記録:達也)
4時45分:起床、富士川の支流・戸栗川のせせらぎで目を覚まし、対面の山裾に沿って空を見上げると朝もやの切れ目からうっすらと青空が覗いた。昨夜の雷雨で山道はかなり荒れているのではと心配しながらも、おにぎりの朝飯をほおばりながら今日は富士山も遠望出来そうと期待が膨らむ。
6時30分:特別手配されたオープンカー(?)で、成島の宿を出発。その時、宿の主人からこの時期は"山ヒル"が出るので気を付けて下さいと言われて拳大の塩の袋を渡された。一番可能性が有るのは峠の手前一時間ぐらいのところだとの事。身延山系の森林は急峻の斜面ながらも間伐がキチッとなされた素晴らしい杉林で、オゾンをたっぷりと含んだ冷気が心地良く、南俣川沿いの林道はしっかり整備されていたので、アッと言う間の30分で標高770mの十枚山登山口に到着。猿の声が聴こえて若干心配しながらもYスポットに余分な持ち物を仮置きして7時15分登山開始。
栂尾根中段(1,025m)少し手前で小休止。"山ヒル"が付着していないか足元チェック(?) 更に、栂尾根上段(1,170m)通過し、8時45分小休止。ここでも一斉に足元、衣類等を点検したが、全員問題なく10分後に再出発。今思い起こすと、この登山道は北東斜面で、日当たりが悪く、倒木や間伐材の残骸は深く苔むしており、落ち葉に覆われた足元は何となくじめじめした様相ではあった。暫く行くと尾根に沿った南斜面は整備された植林地帯だが、反対斜面はカエデ、ブナの自然林となり、新緑がまぶしいほどに美しく、雲間に隠れた富士山を想像しながらも、時々見えた三つ葉ツツジが更に気持ちを癒してくれた。
9時10分:1,300m付近で小休止したところ、自分の左足首に2匹、右膝下に一匹が喰らいつき、親指爪の大きさに膨れ上がった"山ヒル"を見つけた。塩を振りかける暇もなく払いのけたが、厚手のソックスの上から血を吸い取るとは不届き千番!その生命力に驚く。その後、緊急時にビバークが可能な石小屋を通過して、10時20分十枚峠(1,575m)到着。早めの昼食とし、宿で用意してもらった大きなおにぎりで元気を取り戻した。晴れていれば富士山と南アルプスの遠望が素晴らしいと言われる下十枚山(1,732m)までは往復50分、上十枚山(1,726m)までは 往復45分なので、帰路のスケジュールを考慮して、山頂征服は諦めた。
十枚山の "枚"とは滝の数え方で、"十枚"とは、滝が沢山続く程の急斜面な山" と言う意味との事。登山口から 1,000mの急斜面の登りは流石にしんどく、崩れた斜面が多く、狭い山道はかなりの緊張感を持って歩く必要があった。
10時50分:記念写真撮影後下山開始。石小屋経由小休止2回ほどで栂尾根・下の段(870m)に到着。途中で仮置きした2番目のZスポットの小荷物をピックアップして、順調に下山し、12時45分:十枚山登山口に帰着。Yスポットの荷物と合わせて、スパッツ・ストック類も片づけ帰宅の準備完了。13時15分:約束の時間に到着したお迎えのオープンカーに乗り、成島へ向かう。途中、小雨がぽつぽつとしたが雷雨に打たれる事も無く、宿前でマイクロバスに乗り換えて内船駅前のコンビニまで送って頂いた。
14時30分、6分遅れの身延線に乗車し全員無事に富士駅経由横浜、瀬谷方面の帰途に就いた。ついに富士山は姿を見せず、南アルプスも遠望出来なかったので、次回は季節を選んで再挑戦を誓った。
- 追記:ヒル 騒動
山ヒルの出没時期:身延山系/十枚山東側山麓では季節によって山ヒルがでる。 →例年 5,6,7月及び9月以外は問題ないとの事 足元に付着した山ヒルは、尺取虫の如く思いのほか早く動く体長 1 -2cmの山ヒルが2倍以上に伸び縮みし這い上がり、素肌にはいつく →血の匂いに敏感(?) - 対策:
- 同行者どうしで足元、衣類に山ヒルが付着していないか否かチェックし合う
- 上記の季節 5,6,7月及び9月には入山を控える
- 足元をキチッと塞ぐこと・女性用のストッキングで足首を蓋う事が効果的 →ヒルの吸い口ではストッキングのきめ細かい網目は透せない・ソックスの上部に洗剤を含んだ液をたっぷり掛ける事も効果的 →洗剤液をヒルは嫌うと思われる
- 衣類に付着したヒルを見かけたら、塩を振りかける事・ヒルはたちまちころりと落ちる
- 7-8人の集団では、最後尾の人が狙われ易いとの事 (他にも効果的な対峙法策が有りましたらお教えください)
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