例会外 シロヤシオを訪ねて (2010.5.31)

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Shiroyasio_1.JPG(記録担当 昭)

 天候:曇り

 毎年この僅かな時期にしか見られない檜洞丸のシロヤシオを是非見に行きたいという紘正さんの提案で、有志4名がいつもより早出をして西丹沢に向かった。足は紘正さんの車をお願いし、海老名駅前から伊久枝さんと幸子さん、新松田駅前から私が同乗させて頂いた。

Shiroyasio_2.JPG 期日は5月31日と決めたが、問題はその日に果たしてシロヤシオが見られるのかということ。発案者の紘正さんが西丹沢自然教室のホームページを覗いて、毎日更新される1,300m地点と1,450m地点の開花状況を参加者に逐一連絡頂いた。今年は春先が寒かったので例年より遅いようだが、5月31日というのは微妙な時期。健ハイでは2006年は5月25日、2007年は5月24日に登って、いずれも満開のシロヤシオにお目見えしているが、せっかくあの檜洞丸のきつい急坂を苦労して登っても、あこがれのシロヤシオに逢えない可能性もある。

Shiroyasio_4.JPG そんな不安を抱えながら、7時40分西丹沢自然教室前を出発。天気予報では早朝と夕刻に小雨とあるが、登っている間は何とか持ちそうだ。登山口の道標を右折して、紘正さんを先頭に薄暗い登山道に入る。足元のちょろちょろした流れは雨が多かったせいか、まったく濁りがない。岩壁から浸み出してくる水で登山道がぬかっているので、滑らないように用心しながら進む。緩やかな登りの途中で、伊久枝さんが頭上のオオカメノキの白い花が満開に咲かせているのに気がついて立ち止る。

 小1時間ほど歩くと沢の水音が大きくなり、やがてゴーラ沢出合の河原に出る。水量が多く、渡渉するのに手間取る。先着したパーティーが三々五々河原で休息をとっている。甘いものを頂戴してエネルギーを補強する。

 ここからいよいよ檜洞の急登が始まる。最初がステップの高い石段、続いてコンパスを一杯に伸ばしても越すのに苦労する木の根の連続。先頭の紘正さんが絶妙なペースで高度を上げてゆく。「展望台まで頑張りましょう」と声をかけ、傾斜のなだらかなところで呼吸を整えて、何とか隊伍を保って進む。1時間ほどで展望台に到着、一息つく。

Shiroyasio_6.JPG ここからさらに急登。小刻みに休憩をとりながらの登坂が続く。「標高何メートルですか?」の問いに「1,100mは越えましたよ」と答えたが、シロヤシオはまだ影も見せない。最初の目標1,300m付近で足元にいくつかの白い花柄が目につく。どうやらこの辺はすでに散ってしまったらしい。今日はだめかも知れないという不安がよぎったところに、たまたま下山してきた二人連れが「上のほうは満開ですよ」と朗報をもたらしてくれ、元気百倍、足取りが軽くなる。

 道の左手に鮮やかなピンクのつつじが目に入る。よく見るとその右手にはシロヤシオが散り残った花をつけている。ここでひとまず記念写真。この辺から丸太の階段が続く。急登を登り切ったところに道標とベンチがあり、周辺には満開のシロヤシオが群生している。標高1,450m地点のようだ。曇り空を背景に花の姿をカメラに収める。少時休憩。

 ここから山頂までは木製の階段と木道の連続。結構しんどい。長い階段を上り切ったところで、左手一面に満開のシロヤシオ。折しもあたりが薄い靄に包まれる。青空を背景にしたら、どんなに美しい写真が撮れるだろうと思いながらシャッターを押す。

Shiroyasio_7.JPG やがて箒沢へのコースと合流。ここから頂上まで0.8km。標高差80m。長い木道が途絶え、いよいよ頂上への最後の上り。やっとの思いで11時30分頂上に到着。登山口からの標高差1,050m、所要時間、休憩も含め3時間35分。ほぼ予定通りというのが紘正さんの評価。

 頂上は30--40人の登山者が思い思いにベンチで休憩している。われわれは一番はずれのベンチに陣取ってランチタイム。今までかいた大汗で体温を奪われるためか、急に寒くなり、急いで上着を着る。才美さんの今は亡きお父様の残されたメッセージの最後の部分が残っていた。「丹沢をこよなく愛する岳人(74才)」とかすかに読める。

Shiroyasio_8.JPG 女性方は下山の前にトイレに行ったが、150m先。帰りにひと汗かいたとか。出発前に山頂の記念写真。

 下りは私が先頭で、あまりペースは上がらないが、それでも登りで2時間近くかかった展望台まで1時間ほどで下った。ここでこれから山頂を目指す親子連れと言葉を交わす。休憩ののち、ゴーラ沢の出合まで一気に下る。沢音が聞こえてきて、そろそろ着きそうだと思ったが、急な段差の下りが延々と続く。「よくこんなところを登ったものね」と感心しながら、やっとの思いで到着。

Shiroyasio_9.JPG 先着していた10数名のパーティーに先に行かれてはと、早々に出発。ここからの道はこれまでに比べれば天と地の違い。「こんな道だったら幾らでも歩けるね」などとルンルン気分で下る。登山口付近で泥んこになった靴を洗い、西丹沢自然教室に到着したのが3時10分。所要時間は2時間55分。紘正さんの評価では若干予定よりかかったようだ。

 車の中が汚れないように靴を拭い、支度をして出発。途中、丹沢湖レストハウスでコーヒー休憩。新松田駅前まで送って頂いて、3人はここで下車して解散。

 曇天が幸いして、大汗はかいたが日焼けせず、お目当てのシロヤシオを存分に楽しんだ山行だった。紘正さん、本当にご苦労様でした。有難うございました。

  • コースタイム:(着/発) 相鉄海老名駅前(/6:00)――新松田駅入口(6:45)――西丹沢自然教室(7:20/7:40)――檜洞丸登山口(7:55)――ゴーラ沢出合(8:40/8:55)――展望台(9:40/9:50)――標高1450m地点(10:50)――檜洞丸頂上(11:30/昼食/12:15)――展望台(13:20/13:30)――ゴーラ沢出合(14:15/14:30)――西丹沢自然教室(15:10/15:30)――丹沢湖レストハウス――新松田駅(16:40/解散)
  • 参加者:伊久枝、紘正、昭、幸子、以上4名

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このページは、akirafが2010年6月 2日 17:14に書いたブログ記事です。

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