No.213 黒部源流の秘境「雲の平」を訪ねる(2008.8.5-9)

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Kurobe_1.jpg【概要記録 リーダー勝巳】

 高齢者の登山は安全第一。今回はその理想的な山行であった。長期的な山行としては卒業山行的な意味合いもあり記念になった。

  • 日時 2008年8月5日--9日
  • 参加者
    善右衛門、勝巳、才美、伊久枝、邦子、きみ子、幸子、以上7名
  • コース概要
    • 第1日目 徒歩5時間  曇、晴れ
      東京7時発とき303号――越後湯沢はくたか2号――富山着10時14分――富山地方鉄道――有峰口着11時16分――タクシー(予約7人乗り16,500円 Tel:076-421-4200)――折立登山口着12時昼食後出発――太郎平小屋着17時(2食付き9,800円)宿泊
    • 第2日目 徒歩約8時間 曇、晴れ
      太郎平小屋発6時発――薬師沢小屋8時30分着――アラスカ庭園着12時――雲の平山荘13時00分――周辺散策――15時宿泊(2食弁当付き9,900円)
    • 第3日目 徒歩8時間 曇、晴れ
      雲の平山荘発6時――祖母岳アルプス庭園経由――アラスカ庭園7時30分――薬師沢小屋着10時30分――太郎平小屋着15時宿泊
    • 第4日目 徒歩9時間 曇、晴れ
      太郎平小屋発5時――薬師平6時――薬師岳山荘手前15分地点引き返す――太郎平小屋着10時――折立着14時――タクシー予約――亀谷温泉着14時50分――白樺ハイツ宿泊(8,900円国民宿舎)
    • 第5日目 曇、晴れ
      国民宿舎発9時――宿の送迎――有峰口発9時20分――富山駅着10時――東京駅着15時
  • 総費用 宿泊代10,000円×4日=40,000円。タクシー代一人約5,000円。+JR往復特急、座席指定。富山鉄道往復2,000円。総計約80,000円弱

 

【概要記録】

  1. 当初の計画を事前に大幅に変えた。薬師沢から高天原への「大東新道」は、黒部川の源流遡行を伴う部分があり、増水時危険なためこのコースを断念し、雲の平に変更。他の登山者情報、メンバーの経験からも適切な判断であった。
  2. 薬師沢からアラスカ庭園までの登り下りは岩だらけの谷底を歩くような悪路の急峻で、すべての石が滑りやすく転倒による骨折など重大事故発生が容易に想定されたので時間を十分にかけ、慎重な上にも、慎重に行動した。下山時の危険を予想し、雲の平での宿泊を一泊短縮し、最悪の事態に備えて薬師沢小屋に宿泊することも考慮した行動に急遽変更した。
  3. 雲の平小屋周辺の景色は本当に美しい。水晶岳、黒部五郎、に囲まれ地上の楽園。高山植物、お花畑の真っただ中にある。水がないのでキャンプ場まで汲みに行く。
  4. 太郎平小屋から早朝、薬師岳方面に散策に出かけ、薬師岳山荘直下で引き返す。のちに、太郎平小屋からすべての荷物を背負い折立登山口までの延々と続く炎天の尾根道下りが4時間に及び、不用意に薬師岳登頂に全精力を使い果たした時の事故発生の危険性を回避したことが今回の登山の成功原因。もし、無理をして薬師岳登頂をすると、最後の疲れた日程で11時間の行程、しかも、予約のタクシーの時間に全員が間に合わせなければならない。何よりも、無事故登山がリーダーの最大唯一の目的である。そのためには、計画変更は当然、ましてや、行きがけの駄賃でのピークハントなど論外。リーダーはどんな時にも絶えず力の弱い人を基準に行動する。自分が歩けるからという理屈は全く不適。頂上直下で引き返すなど当たり前のこと。全員が無事に帰ることがもっと大切。
  5. 水場が途中にあることが明確だったので必要最小限の水を持ち、そこで補給することで少しでも荷物を軽くすることができた。
  6. 今回は徹底的に荷物の軽量化を図った。事前にリーダー宅で必要な荷物を実際に確認しあったほか、いつもは仲間のために持参する菓子類などは持参禁止とした。余分な荷物を持つことは、全体の足をひっぱり、結果として事故につながる。
  7. それにしても、落伍者もなくよくぞ歩き通した。年齢的にも修学山行の感がある記念すべき山行であったがほかに高齢者が多く登っていた。われわれも頑張らなければならない。
  8. 最後の日に国民宿舎の温泉泊。夏の長期山行は最後に温泉泊まりがいい。ともかく風呂に入りたかった。

 

【第1日目】8月5日(火) 徒歩5時間 曇りのち晴れ

(記録担当 邦子)

 東京駅20番ホーム全員集合。7時発のとき303号各々の指定席号車に乗車。越後湯沢にて乗り換え、新幹線ホームからエスカレーターを下り在来線の1番線ホームから8時20分発のはくたか2号に乗車、車窓から黄色の穂をつけ始めた水田風景が見えた。直江津を過ぎた辺りからは日本海が目の前に迫り10時20分富山駅に到着。

 富山電鉄立山線に10時35分発の電車に乗る。地元の人たちに混じって私たちと同じに大きなザックの人たちが多くいた。約40分程で木造のひなびた小さな無人駅の有峰口駅に到着。

 予約していたジャンボタクシーに乗車、運転手さんに頼まれて男性も1人同乗して登山口の折立に向かう。くねくねと曲がった林道を30分ほど走り折立駐車場に12時到着。

 水場のある折立ヒュッテ小屋の前のベンチで昼食、トイレ、給水をすませ、雲ノ平への1泊目の太郎平小屋へ出発。小屋の横の登山口より歩き始める。最初は急登であったがやがて歩きやすいなだらかな道をゆっくりと進む。数回休憩後、急に明るく開けたと思ったら三角点である。2時30分到着ここからは森林限界となり、右側の下のほうに有峰湖が見え、辺りにはアキノキリンソウやミソハギが美しく咲いていた。

 整備された登山道脇の木の上でけたたましく鳴いているのが雷鳥だと勝巳さんが教えてくれた。やがて木道へと変わり、遠くに赤い屋根の太郎平小屋が見えた。小屋近くの草原いっぱいに咲いているチングルマに迎えられ、太郎平小屋に5時到着。小屋の前の広場にはすでに多くの登山客が夕食前のひと時をくつろいでいた。先に到着した善さんに案内されて2階の大部屋の入り口に近いところが私たちの今夜の寝る場所である。

 夕食は6時30分、それまで外の広場で夕暮れのひと時を周りの山々を眺めながら過ごす。明日の雲ノ平への長い道のりの無事を祈りながら7時30分就寝。

  • コースタイム(着/発)
    東京駅20番ホーム(6:50)――とき303号乗車(/7:00)――越後湯沢乗換えはくたか2号乗車(8:12/8:20)――富山駅乗り換え富山鉄道立山線(10:20/10:35)――有峰口駅タクシー(11:20/11:30)――折立ヒュッテ 昼食、トイレ、給水(12:00/12:30)――休憩(13:15/13:25)――休憩(13:50/13:55)――三角点(14:30/14:40)――休憩(15:25/15:35)――休憩(15:55/16:00)――休憩(16:25/16:30)――太郎平小屋(17:00/)――夕食18:30――就寝19:30

 

【第2日目】8月6日(水) 徒歩8時間 曇りのち晴れ

(記録担当 才美)

 昨日の小屋到着が遅かったため今日の朝食は2番手となり5時30分から。従って出発は6時となってしまった。殆どの登山客はすでに出発していて広場に人影は疎らであった。

 小屋前の広場に巨大な標識が建っていて、左は薬師岳 右は太郎山、黒部五郎岳方面 となっているがこの辺に来る登山者は詳しい標識がなくても山をよく知りつくしているのか意外と不親切な案内と思うがこれで十分なのであろう。以後標識は足元の位置に金属板で雲の平、太郎平小屋方面と簡単に表示されているものが何箇所かあるのみ。しかし多分に下を向いて歩いているので分かり易くはある。

 右方面の木道に入りさらに右に太郎山方面へ行く道と分かれて木道を雲の平に向かう。やがて岩混じりの急坂をしばらく下ると薬師沢の源流に着く。朝日の爽やかな森に囲まれたかなりな水量の沢でここでしばらく休憩する。登山者がどんどん下ってくる。

 その後小さな沢を何度か渡るがしっかりした橋が渡されていて歩きやすい。湧水も豊かでおいしい水が惜しげもなく飲めるのも実にうれしい。水の心配は全くない。朝露に湿った木道は滑りやすく、周りの景色を堪能する余裕がない。高巻きの急登を一か所過ぎ小さな沢を何度が渡るとクマザサのカナッペガ原に出る。やがて木の間越しに紫煙がうっすらと垣間見られ、赤い屋根の薬師沢小屋に着く。工費3千万円とかいうきれいなトイレ、惜しげなく流れる無料の水を有り難く頂く。

 目の前は黒部の源流である。当初ここから新大東コースをとり高天が原山荘までが今日の予定であったが、このコースは剣岳などの岩山をこなせる熟達者向きの難所がたくさんあり水量によっては渡渉困難ということが考えられたので、コース変更とし高天が原はあきらめ雲の平までとし、そこで宿泊することとした。時間は2時間余計にかかってしまうが安全第一を選ぶ。他の登山者からの情報によれば大東コースは、まあまあ普通、3時間だが大変、といろいろであったが私達は安全を選ぶ。

 目の前の赤い釣り橋を渡りいったん沢に下りる。右雲の平、左高天が原の標識があり右へと急登がえんえんと始まる。シラビソの樹林帯がやがて苔むす大小の岩の谷間を登攀することになる。岩や木の根が実に滑り、小休止を何度も繰り返しながら注意力の限界まで頑張らざるを得ない。緊張の連続である。ここで滑った時の恐怖、事故の大きさなどが常に頭をよぎり次にはまた下山する時の辛さも想像し、健ハイ卒業登山に相応しいコースにやけ気味の満足感を味わってもいた。やがて木道に代わり、滑りやすい岩から解放されてしばらくするとアラスカ庭園とある台地に出る。ベンチがあり持参のパンでの昼食。

 ハイマツの奥日本庭園を過ぎるころ雲の平山荘が現れ、一帯がチングルマで埋め尽くされた平原となる。雲と可憐な高山の花、四囲の残雪の山々、広い原。雲の平に着きました。雲上の楽園。

 さすが人気のあるコースだけあってか登山者の数も半端じゃない。2階の部屋で布団1枚に2人の割り当てとなる。登山歴自慢話のやかましい中、黙々と着替えを済ませ小屋前の広場のベンチに出て周りの山々の景色を堪能する。新穂高方向に笠ヶ岳がうっすらと見えた時は歓声があがった。その完璧なまでの美しさに来年の夏山登山の計画が即座に決まった。水晶岳の岩、稜線も魅力的だ。三俣蓮華の山稜、黒部五郎岳の長い稜線を従えての堂々たる姿が頼もしく、稜線を歩く自分を想像したりもする。

 雲の平は一面チングルマの原であった。木道に腰を下ろし、しばし贅沢な時間を堪能する。かすかな風の移ろいにも白く揺らぐ花。自然が作り出す天上の音楽が流れていた。

 山に入ると人はひとを想う。遠くにある人、瞬時に強烈な想いを抱き鮮やかな想いを胸の奥深くにしまい続けている人。現実からずっと離れた自分を愛おしくじっと山と対峙している。決して静謐な想いではない人がそこにいる。

 小屋の夕飯は石狩鍋と米飯。味付けはよかった。この山行での小屋の食事はカロリーには全く考慮なしのメニューの食事が続いた。

 小屋の夜は8時にはもう静かな寝息に代わっていた。明日は早起きだ。

  • コースタイム(着/発)
    太郎平小屋(/6:00)――薬師沢源流(6:50/)――薬師沢小屋(8:30/)――アラスカ庭園(12:00/昼食)――雲の平小屋(13:00/)(場所割り、着替えなどに手間取る。布団2人で1枚の割り当てが1人1枚に変更された)――テント場まで散策(15:00/15:30) ――雲の平山荘泊 (Tel:090-4672-8108

 

Kurobe_2.jpg【第3日目】8月7日(木) 徒歩8時間 曇りのち晴れ

(記録担当 伊久枝)

 2泊予定の雲の平山荘を1泊で切り上げ、1日早く太郎平小屋へと決定した今朝は、いつも通り早い出発となる。昨日の逆コースだが今回の山行での一番の難所である薬師沢出合までの急峻な下りに備え万全の準備をする。昨夕堪能した山々がかすかに浮かぶ中、露に濡れた木道を注意しながらゆっくりと歩く。何処を見回しても、なだらかな丘一面に、白や黄色の花が太陽の光を待って静かに佇んでいる。朝露を含んだチングルマの咲きがらなどはカンザシのようであったり、大名行列の毛槍のようであったりと形も様々に"触れなば落ちん・・・"の風情がいとも儚なげで別れ難く思われた。山の端をすこしづつ染めていく陽の光を感じながらまさしく"天空に一番近い楽園"とはこのことだと身をふるわす思いであった。

 15分位行った分岐にザックを置いて祖母岳(アルプス庭園)まで緩やかな木道を登る。山頂は360度の展望、遠くにひときは尖った槍ヶ岳も見え、山荘からは隠れていた薬師岳も堂々と姿を現す。あまりの素晴らしさに大歓声をあげながらそれぞれの思いに浸る。見る位置が変わると山容も変わり見覚えたはずの山名がわからなかったりしながら木道を下る。1時間位で昨日昼食をとったアラスカ庭園に到着。ここからの下りに備えゆっくりと休憩。

 さあ!準備オーケー!!両脇の丈高い草むらや緩やかな坂を小1時間下ったあとストックをザックにしまい急坂の下りにとりかかる。両手、両足は勿論のことお尻にも手伝ってもらいながら、大きな岩を滑り下りたり、木の根につかまったりと、全員目は各々の足元一点に集中。丸味を帯びた石に苔がついていたり、朝露に濡れていたりで滑ること滑ること。休憩も何時もより多くとってくださり1時間強で苔の多い急坂を降りきる。

 この後も急坂ではあるが石も少し乾いており、角のある石もあったりと足掛り、手掛りが多少なりとも増えたが両手、両足、お尻での下山は前と同じ。あと1/3で薬師沢出合というあたりから木や鉄の梯子が出てきて下を見て下りるのが怖い位であった。下りにとりついてから3時間で全員無事に難所を下りきり薬師沢の渓流にかかる吊橋を渡る。美しく澄んだ冷たい水がノドを潤してくれ、昼食となる。

 今日の一仕事を終えた気分であるが、これから小屋までの急登を思うと暫しの休憩が一段と貴重に思えた。2,500m地点から一気に1,900m位まで下り、また、2,300m地点に登るのだから足よりも心臓が悲鳴をあげてしまう。丁度太陽が真上にきており、樹々の太さが風をさえぎり・・・と大汗がポタポタと落ちる。2?3回渓流沿いでの休憩でまた息を吹き返す。何よりもこの冷たい水が元気を取り戻してくれる。

 フラフラと上り詰め、小屋が遠眺できるあたりで木道となる。男性は小屋の手続のためそのまま先行して下さり、女性陣は暫しの間木道に腰掛、草花や景色におしゃべりの花を咲かせながらの一休み!

 3時間の予定コースを30分オーバーののんびり歩きで小屋に到着。個室を取っていただき6畳に7名という狭さにもかかわらずなんとも落ち着いた気分になったことか。下山までアルコールは「おあずけ」だったので着替えを済ませて外のベンチでコーヒータイム。水が貴重であった雲の平山荘と異なり、ここの小屋は美味しい冷たい水が豊富で何度も飲み足す。

 毎日晴天に恵まれ全員怪我もなく元気で明日の帰路につける幸せに感謝しつつ"この分だと今日が卒業山行と思ったけれど、まだまだ行けるわよね!!"等と気焔をあげて一日の幕がおりました。

  • コースタイム(着/発)
    雲の平山荘(/5:55)――(アルプス庭園経由)――アラスカ庭園(7:05/7:30)――薬師沢出合(10:35/11:00)――木道入口(/12:50)――太郎平小屋(14:00/)

 

【第4日目】8月8日(金) 徒歩9時間 曇りのち晴れ

(記録担当 きみ子)

 「今朝の薬師行きは、あくまでも折立へ下るための足慣らしなんだからね」とのリーダーの指示で、雨具、水、弁当のみの軽装で薬師岳方向をめざす。

 木道の両脇に群生する花々、さえぎるもののない空に浮かぶ雲、遠くの山々は青紫につつまれて屹立している。昨日雲の平で確認したので、すでにおなじみになった山々が微笑みかけてくる。薬師峠のテント幕営地をすぎてからいよいよ上り開始。水にぬれた岩に足をとられぬよう慎重に歩を進める。

 急登が終わると視界が開けてなだらかな薬師平へ。ここで朝食。中華チマキ、お茶パック、アミノバイタルまでついている。なんとも心憎い配慮。食後、もう少し散歩を...と荷物をリーダーに託して出かける。道を一まがりしたら目の前に、頂上に続く道が広がっている。頂上まで行きたい、折立への余力はとっとかなきゃ、約束の時間もあるし...で、結局、薬師小屋手前のピークまで行って戻ってきた。

 涼しい風が渡る太郎平に帰り着き、荷物を整えて折立を目指す。長い長い行程。途中大勢の人と行き会う。誰もがとてもつらそうだ。私たちも3日前はこんなだったんだなーと思ったが、下りだってなかなかハードだ。くだりなのに、遠く高いところに道が続いていて「なんで下りなのにー」とぐちが出る。特に、三角点を過ぎて、森の中に分け入ってからは、いく曲がりもするのに太い木の幹が林立する深い森の途絶えることがない。

 しかし、リーダーの「ウン、予定どうりだ。いいペースだよ」との励ましの言葉とベンチごとの休憩でなんとかめげずに折立登山口まで帰り着くことができた。

 迎えのタクシーに乗って、亀谷温泉、公営国民宿舎「白樺ハイツ」に。ここは源泉100%の天然温泉。広い浴槽に身を浸して4日間の汗と疲れを洗い流した。フーいい気持ち。その後のビールのなんとおいしかったことか。

トピックスふたつ

  1. 川崎から夜行寝台を乗り継いで太郎平小屋に来たと言う80歳のおばさん(私もおばさんだけど、あえてそう呼ばして)。一人であちこちの山に行ってるそうだ。ここも3度目。その都度詳細な記録をとり、地図の勉強もしてるという。とっても明るくて人懐こい。この温泉で一風呂浴びて帰宅するのだと言う。
  2. 雲の平からの下りにあった女性。ひょいひょいと身軽く下っていく「仲間が来ないので先に行ってるわ」と。薬師沢小屋手前のつり橋をこわごわ渡ってくる女性。お仲間らしい。こうして時間差を置いて終結した3人。小屋でおそばを注文する。「30分ぐらいかかるんだって」「待つわよ、それくらい」「うんうん食べよう」とすごく楽しそう。
    この二つのケースに私たちの今後のありようを見る思いがする。いくつになっても、明るく前向きに、山を楽しみたい。
  • コースタイム(着/発)
    起床(4:00)――太郎平小屋(/5:00)――薬師平(5:50/朝食)――薬師岳山荘手前のピーク――太郎平小屋(9:10/10:00)......三角点(12:15)......折立登山口(14:00/)......(タクシー)......亀谷温泉(14:50/)――白樺ハイツ(国民宿舎、8,900円)(宿泊)

 

【第5日目】8月9日(土)曇りのち晴れ  国民宿舎白樺ハイツ?帰路(横浜へ)

(記録担当 幸子)

 5日ぶりにゆっくり目覚める。窓を閉めていたため蒸し暑く、開けると森林浴の空気を感じる。朝食前に温泉で汗を流す。

 ここは立山山麓の亀谷温泉、天然温泉の源泉100%(硫黄泉)という事で、肌はつるつるになりとても爽快。7:00朝食 出発まで時間があり散歩する人、売店で買い物をしたりとのんびり過ごす。9:05宿舎の送迎用マイクロバスに乗り駅に向かう。9:10富山地方鉄道立山線の有峰口駅に着く。この駅は小見駅と呼ばれていたが有峰湖への最寄の駅であり、観光誘致の目的で有峰口に改称された。

 9:21発富山行に乗車する。ここは無人駅で料金は後払い。車窓から富山平野に広がる一面の田園風景、田んぼではヘリコプターから農薬散布が行われている。常願寺川(立山連峰に源流を発する急流河川で富山湾に注ぐ)を渡り、10:10電鉄富山駅着。途中で予定が変わり時間が早くなったので、当初用意していた全員の切符を一括して変更の手続きを加藤さんにお願いする。他の人はその間に駅の名店でお土産や昼食を調達する。

 切符は一人一人、一度全部払い戻しをして新たに発行との事で時間が掛かってしまいお疲れさまでした。富山駅10:51発 特急越後湯沢行に乗車する。指定席が取れたので少し早め乍ら列車内で昼食を済ませる。越後湯沢駅に12:53着。13:03発上越新幹線ときに乗り継ぎ東京駅に14:20着。ここで解散し横浜へ15:00に着く。

  • コースタイム(着/発)
    国民宿舎白樺ハイツ(/9:05)――有峰口駅(9:10/9:21)――富山駅(10:10/10:51)――越後湯沢駅(12:53/13:03)――東京駅(14:20/)――横浜駅(15:00/)

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    このページは、akirafが2008年9月 7日 15:04に書いたブログ記事です。

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