No.196 小野子山・赤城山山行(2007.11.21-22)

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Onoko_1.JPG【第1日】(11月21日)

(記録担当 伊久枝)

 昨日までの澄みわたる青空続きに、天気については何の心配もなし......と6時30分ピッタリに出発。都心を抜けるまでの小渋滞はあったものの3台に分乗した11名が高坂SAに集いスタートの挨拶。そこで連絡を入れた奥草津は昨夜の降雪でチェーンなしでは無理とのこと。鳩首会談の後、リーダーはいくつかの代案を念頭にとにかく出発することになる。登山するほうは大丈夫というので予定通り小野子山に向かう。

Onoko_2.JPG 夕食の食材を買うスーパーを捜しているうちに右上に国民宿舎をみつけ、そこを左折し山道へと向かう。前方に広がるなだらかな斜面は淡い色が多く、紅葉にはほど遠い。小野子山登山口に3台を駐車し、車中で昼食、身支度を整え、登山に参加しない恵美子さんを残して11時に出発する。

 山道に入ると風が冷たく、皆がっちりと着込んでいて正解!緩やかな林に入ると風も穏やか。10分ほどで左から車でも入って来れるような道とぶつかり徐々に急坂となっていく。 セメント舗装された急坂は嫌だなと思ったらすぐに本格的な山道となり、リーダーの指示に従いペースを落として登る。

Onoko_3.JPG時折吹き抜けていく風がヒヤリと冷たいがそれもまた気持ちよく35分ほどで休憩。薄化粧した上越の山々の連なりに皆歓声を上げる。ここからは枯葉を敷きつめたような雑木林のゆるやかなアップダウンの繰り返し。細い尾根の右手には遠く雪をかぶった山、その手前にはなだらかな丘の淡い黄色や橙色の樹々のかたまり、その中に点々と尾根の彩り......とまさにメルヘンの世界が開けていた。

 "あれが頂上?"と何度か言い合いながら奥へ奥へと導かれていく。突然、目の前に急坂。右へはゴヨウツツジという標識があり、そちらを選ぶ。霜柱だらけの細い傾斜地となり足場が悪い。右手に一本太い樹が囲われておりゴヨウツツジとのこと。あまりの太さにツツジですか?!と奇声を発する始末。急坂なので勝巳さんが一人で立て看板を見てくださり、ゴヨウツツジの姉妹だったが今は姉だか妹だかの一本だけとのこと。ゆっくり尾根まで登り、また緩やかなアップダウン。左に蛇行した河が、山や林、村々と美しくマッチしていて見とれていると先行した3人がもう頂上とのこと。遠足で前橋から来たという中学生の一行に出会う。頂上には2?3のパーティがいた。遮るものが何も無い眺望は見事でグルリとひとまわりするが霜どけでぬかっており腰を下ろせない。少し下った広い所で休憩しながら景色を堪能。

 15分ほどでリーダーの"1時間で下りる"の言葉に下山開始。登るとき急坂と思ったところも皆快調にとばし、小野子山登山口へは一度休憩しただけで予定5分前に帰着。一人で待っていた恵美子さんはだいぶ遠くまで散歩してきたとのこと。今年はどこも紅葉は楽しめないようだが、あの樹林からの景観は忘れられない。リーダーが事前に車中交渉してくれた高山村コテージへと向かう。

 食材を求めに入ったAコープで本陣の見学を勧められ、隣にある郵便局の駐車場を拝借し、矢形作太郎氏宅を見せていただく。予約なしは不可のところ、勝巳さんの交渉力でまたまた本陣の中まで入れていただき、オクサマの説明を縷々拝聴。鄙には稀な...の言葉がピッタリのたおやかなえも言われぬ雰囲気の夫人。だんだんと話好きな方へと変化していくのも楽しかった。とにかく高山村は豊かでおっとりした人たちの多い村で犯罪も少ないとのこと。チョッとのつもりがカリンや干しいもなどをいただき小一時間をすごす。

 帰る途中国道の左手に見えていたモダンな建物が高山村営の温泉とその後下の木立の中に7?8棟の2階建てコテージがあり、池まで造られている。われわれは男女別に4、5号棟を借り、女性棟の1階を食堂とするため、テーブル・椅子・茶碗などを運び込み、正副料理長の女性2人と料理担当の全男性は温泉へ。1時間ほどの時間があり、入れ替わりに女性3人が温泉に行き、6時に戻ったときにはテーブルの上にチャンチャン焼きプレート2つが良い香りを放っていた。

 外は月が出ているのに雨が降ってきたり小雪が舞ったりと冷々としている。内は暖房でガンガンの暖かさ。全員がテーブルにつき乾杯のあと楽しい団欒が始まる。

 料理長の恵美子さんから一言。"命令してやってもらうよりも自分がやった方がラクだった!" 皆さんほんとうにご苦労さまでした。

 

Onoko_4.JPG【第2日】(11月22日) 快晴

(記録担当 勝巳)

 突然借りたロッジの全部の片づけが終わり、記念写真のあと出発。当初の「子持ち山」は北側の車道に雪がありそうなので中止して急遽赤城山に向かう。赤城は観光地で比較的道路がいいので大沼周辺の鈴が岳を目指した。道は複雑でうろうろしながらでも近道を選び何とか赤城山麓にたどり着く。思ったより開発されて、なんだか八ヶ岳にいるようだ。牧場や森の広大な赤城山麓の斜面が延々と続き、ところどころの紅葉は見事である。晴天でまったく風もない。田舎風の風景はなんとも牧歌的だ。昨日の高山村は意外な歴史を含んでいた。予約もいなくスーパーで聞いて突然訪問したのにいやな顔もせず貴重な資料を見せてくれその上、大きなカリンを頂き、大ケヤキや一抱えもある桑の木の雷害による火災跡を見せてもらい、旧中山街道で佐渡に送られる囚人の唐丸篭に三角のむすびを差し入れたので当地ではむすびは今も三角にしないことや、中山晋平の祖先が高山村の出身であること、佐渡の金がこの道を運ばれたことなどを伺う。600年を経た大木の屋敷に寒々と正座して、本陣跡の当主の奥さんから直接聞くとすぐそばに歴史がうごめいているようで迫力が違う。高山村の立派な道を3台の車は三國峠からの道を中山峠を越えて赤城に向かった。昨日登った小野子山が独特の形をした十二が岳などを従えてどっしりと鎮座している。群馬天文台のある左手の子持ち山は後日必ずあのロッジに泊まって登りたい。

Onoko_5.JPG 狙いをつけて勇んで訪ねた赤城山は北側に入ったとたんに思ったより雪があり、危険な状況になったので、大沼がすぐ下に見えていたが断念して引き返す。でも思わぬ収穫があった。雪ではないが、霧氷が立木を覆い真っ白な華を咲かせていのだ。この現象はごくまれにしか遭遇しない。急激に冷却した空気が空中の湿度を一気に冷やし、木々に付着させ、太陽で外気が温められるまでのほんの瞬間の自然が作り出す芸術だ。外気は零下6度。おそらくもっと低いだろう。それが僅か500メートルも下がると紅葉だ。下は錦糸織り成しその上半分はきらめく氷の華の世界が抜けるような青空を背景にしている。山にこそ登れなかったがこれで十分満足した。こうなれば後はいい温泉を見つけてゆっくりこの旅を締めくくるのみだ。とはいっても急遽変更の行き当たりばったりだからそんなに都合よくいい温泉があるはずは無い。

 さのごとく最初に目指した「赤城ふれあい館」温泉は木曜日定休日。おまけに隣の農産物売店もダメ。なんだか、どうだまいったかと言われている様だ。何が何でもいい温泉を見つけなければとまなじりを決して赤城最奥の忠治温泉に向かう。なにしろいまだに国定忠治が入っているかもしれない山奥の一軒宿だ。なのになんとここも定休日。こうなれば自棄だ。偶然道路わきの看板にあった滝沢温泉に向かいやっと温泉にありついた。

 露天風呂からの真っ赤な紅葉が渓むこうの山を背景に、青い空の下鮮やかに浮かび上がっている。湯煙の露天風呂は本場ものの山奥の秘湯だ。ロッジで作って持ってきた昼飯を食べ、残ったビールを飲み、湯上りのぬくもりをタップリ味う。

 赤城の山麓を抜けて高速に乗り高坂のサービスエリアに着いたのは案外早い時間だったが八王子からの国道の渋滞は予想どうりひどいものだった。それでも当初の計画とほとんど変わらず18時ごろには横浜についた。

  • 日時:2007.11.21-22
  • 参加者
    三貴也、孝儀、多摩江、善右衛門、恵美子、勝巳、才美、伊久枝、紘正、きみ子、昭、以上計11名
  • コースタイム:(着/発)
    1. 【第1日】
      二俣川(/6:30)......高坂SA(8:20/9:00)......小野子山登山口(10:30/11:00)......小野子山山頂(12:15/12:30)......登山口(13:25/13:40)......Aコープ......高山本陣......高山村営ロッジ(4:00/)......入浴・調理......夕食・懇談(6:00/8:00)......就寝
    2. 【第2日】
      高山村ロッジ(/8:15)......赤城山自然探索路(霧氷)(10:15/)......(引き返す)......赤城ふれあい館温泉(農産物売店)木曜定休日......赤城農産物直売所大量の買い物......忠治温泉(休館)......滝沢温泉(日帰り部屋。露天温泉1000円)(11:30/昼食後入浴/13:30......高坂SA(15:00解散)......横浜(/18:00ころ)

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このページは、akirafが2007年12月10日 11:05に書いたブログ記事です。

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