第4日('09.6.28) 大雪山黒岳登山記録

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Hokkaido4_1.JPG(記録担当 昭)

 快晴、風もなく、黒岳は寒くなかった。

 利尻富士登山の筋肉痛も昨日の礼文島の散策でかなりほぐれ、今朝はみな4時ころには起床、朝食前に山行に持ってゆくものと残すものをえり分け、出発の準備万端が整い、玄関にはリュックなどが並ぶ。ほっけの開き、ひじきと野菜の煮付け、梅干、焼き海苔、味噌汁など定番の朝食。

Hokkaido4_2.JPG 6時半、「北の宿」ご亭主の運転するワゴンで、ノシャップ岬の紅白の灯台の脇を抜けて、JR稚内駅へ向かう。この道は来るときの海岸沿いの道と違い、いくつも信号がある。20分ほどで「日本最北端の駅―稚内駅」に到着。しばらくして改札、特急スーパー宗谷2号の2号車に乗りこむ。

 

Hokkaido4_3.JPG 旭川までの3時間半は、わが国で屈指の長河、延々と続く天塩川に沿ってゆっくりと進む。護岸工事が全くない自然のままの流れは、どちらの方向に流れているか判らないほど緩やかである。ロール飼料の点在する牧場、そして森また森。座席のポケットにあるパンフレットを見て、みな思い思いの弁当を車内販売の背の高いお嬢さんに注文する。

Hokkaido4_4.JPG 旭川で乗り換え、30分ほどの待ち時間を経て、反対方向に進む根室本線の特急オホーツク3号に乗車、早めの昼食。列車は石狩川に沿って進む。こちらは天塩川に比べてかなり流れがきつい。

 45分で上川駅に到着。バスの発車まで5分しかないので、改札から駅前のバス乗り場に急ぐ。全員が乗車してからややあってから運転手が現れ、発車。層雲峡までの料金はいくらですかと尋ねたが、料金表示板を見てくださいとそっけない返事。上川の町中を抜け、国道39号線、通称大雪国道に入ると一直線に伸びた道をノンストップでひた走る。60キロのスピードだがさほど速く感じない。乗車キップの番号43番に示された料金はカタカタと上がり、層雲峡バスターミナルに着いた時点では予定の300円を大幅に越えて800円。

Hokkaido4_5.JPG ここからロープウエイの駅までの坂道をすべての荷物を担いで登る。駅構内のコインロッカー4個に不要の荷物を収納して階上の出発ロビーに上がり、ケーブルカーに乗り込む。10分ほどで5合目の終点に到着。

 ここから少し歩いてペアリフトの駅へ。次々に回ってくる座席に2人づつ乗り込む。足下の斜面にはキンバイ、クロユリ、ハクサンイチゲなどが咲いている。7合目標高1520mの終点に到着。ここで散策組の恵美さん、多摩江さんと別れ、ストックを伸ばして1時半、登山開始。

Hokkaido4_6.JPG 木道の先が雪渓の急斜面。ストックで支えながら前の人の踏みあとを外さないように注意深く、ゆっくりと着実に登る。頭上の雪渓の先端には下山のグループが数珠つなぎでわれわれの登り終わるのを待っている。最初の長い雪渓を越えると、あとの雪渓は短く傾斜も緩やかで、難なく通過することができた。8合目から9合目、そして頂上までは階段が整備されていてとても登りやすい。途中1回休憩しただけで3時に山頂に到着。

 黒岳山頂からの眺めは壮大。さすがは大雪山。あの頂きが明日登る主峰旭岳ではないか、南方の山肌に沢山の雪渓を残しているのがトムラウシではないかなどと想像する。山名・山容いずれもなじみがないのが残念。

Hokkaido4_7.JPG 下山は例によってリーダーに続いてあきらがセカンド、階段を快調に下る。8合目で宿に連絡の電話を入れ、ロープウエー駅への出迎えを1時間遅らせて5時半に変更する。それからはゆっくりしたペースで下る。下りの傾斜がきつい雪渓では、靴のつま先を山側に向け、踏みあとを辿りながら横歩きで滑らぬよう注意しながら歩く。特に出発直後に通った長い急傾斜の雪渓では、踏みあとが消えたところがあり、難渋する。この日、軽アイゼンは持参したが、使わなかった。

 ペア・リフトとロープウエイを乗り継ぎ、麓駅に到着、ロッカーからすべての荷物を出したのが5時半、約束の時間だが宿からの迎えの車が現れない。再度電話するとホテル内の連絡不良、間もなく迎えの車が来て、2組に分かれてピストンで宿に運んでもらう。

 宿は収容人員700名で、この日も中国人、韓国人などの客が多く、夕食の時間をフロントで交渉すると6時15分しか空いてないという。やむなく荷物を部屋に運び、汗まみれのままレストランの席に着く。バイキング形式。思い思いの料理を皿に取り、この日の山行が無事終わったことを祝して、ビールで乾杯。食後、大浴場で汗を流し、翌日の準備を済ますと、そのまま就寝。

 
  • コース:(着/発)
    朝食(6:00)――宿出発(6:30)――稚内駅(6:50/7:10)――(JRスーパー宗谷2号)――旭川駅(10:44/11:15)――(JRオホーツク3号)――上川駅(12:00/12:05)――(バス)――層雲峡駅(12:35/13:05)――(ロープウエイ・リフト)――黒岳リフト駅(13:25/13:30)――(登山開始)――休憩(14:00)――黒岳山頂(15:00/15:15)――(下山)――休憩(15:40)――黒岳リフト駅(/16:50)――(リフト・ロープウエイ)――層雲峡駅(/17:30)――ホテル(/17:45)――夕食(18:15)
  • 黒岳で見たお花
    ショウジョウバカマ、タカネスミレ、キンバイ、クロユリ、エゾハクサンイチゲ、チングルマ、ハクサンチドリ、ミヤマキンポウゲ、エゾウサギギク、イチリンソウ
  • 交通費
    バス(上川駅--層雲峡バスセンター)800円、(道北バスTel:0166-23-4161)
    ロープウエー往復(団体割引)1500円、(Tel: 01658-5-3031)
    ペアリフト往復(団体割引)600円
  • 宿泊先:朝陽(チョウヨウ)リゾートホテル、(Tel: 01658-5-3911) 4人部屋×2室、3人部屋×1室

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このブログ記事について

このページは、akirafが2009年7月 6日 05:27に書いたブログ記事です。

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