第5日('04.3.17) メルボルン港からキャンベラ経由、スレドボへ

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Tasmania_4.JPG【第5日】2004年3月17日(水) 晴れ

(記録担当 伊久枝)

メルボルン港(7:00発)......空港(7:20着--9:35発)(QF2802便)......キャンベラ(11:00着?11:05発)......(市内見学).......アクトンパークレストラン(11:40着 昼食 13:00発)......クーマ(14:00着)......スレドボ(15:50着)......夕食(19:00--)

 6時頃にデッキに出ると、まだ明けやらぬメルボルンの街は光の渦。

 高速道路らしき所は螺旋状に光が動いている。都会に来たなと感ずる。予定より30分早く着船したと思ったが、大勢の人なので下船に時間がかかる。それでも、陸に下りた所にトレーラーを牽引したマイクロバスが待っており、トランクの番号をチェックしてすぐに出発。まだ仄暗いメルボルンの街を一路空港へ。さすが100万人の都市、タスマニアの大自然に浸り切っていた我々にはドギマギと田舎者の気分。

 8時メルボルン空港に到着。キャンベラヘの国内線の搭乗手続を済ませ、3日前に来た同じ場所で各々が朝食をとる。定刻通りに飛び立つ。小型機であったが愛くるしいスチュワーデスの挙動から目が離せず周囲の情況は観察不足でした。マイクを少し斜めに持ち、長い脚を組んで懸命に説明している。お茶とクッキーのサービスを受けながらも下界は気になる。荒涼とした大地、緩やかな起伏の丘といった所に突然青い水をたたえた大きな湖が見える。人造湖でしょうとのこと。

 1時間半の飛行を終えオーストラリアの首都キャンベラ着。国際線もない小さな空港の街が首都なんて......と首をかしげていたら、シドニーとメルボルンで首都争いの結果その中間地点をとっただけの所。アボリジニー人が少し住んでいた土地を全面開拓した所。

 10万人位の人口だが首都特別区(ACT)と呼んでいる。

 小さな飛行場を出るとドライバーのグレイク氏が待っていてくれ、昼食場所に行く間、街の中を案内してくれる。新旧の国会議事堂に向かってモールのように植樹された道を外れると、川のように大きな池のある公園があり、その周辺には国会図書館・博物館・裁判所・学校等がとりまいている。川をはさんで官庁街と生活の街に分かれているのが面白い。戦争記念館もありここにはオーストラリアを攻めた唯一の国・日本ということで、いろいろと展示されているらしい。議事堂の裏手の小高い丘には各国の大使館が、その国の文化や特色を施した建物にしてあり、広い敷地を使って建っている。日本は二階建の、白い壁を障子風に見たてた、あまりインパクトのない建物であった。

 昼食は議事堂のよく見える ACTION PARK 内にあるレストランで。ランチコースであったがコーンスープ、生野菜サラダ、ビーフ、コーヒーと皆が満足の美味しさであった。

 昼食後、オーストラリア大陸での宿泊地スレドボまでの3時問のドライブに出発する。タスマニアと同じく町の交差点はロータリーとなり、左方向ヘクルリと回るようになっているのが多かった。明後日に乗る列車の駅を左に見て市内を抜ける道に入る。街を抜けると両側一面が牧場の連続であり、30分位走った辺りから馬が目立ってくる。牧場の中に細い電信柱のような物が立っており、その下には線路が敷かれている。これは羊や刈りとった毛を集積場に運ぶためのもので、長く続いてはおらず途中で切れている。

 小さな飛行場はレスキュー用の空港で、事故や緊急時には車では時間がかかりすぎるので、一気に飛行機が活動するようである。

 30分程でクーマという1万人位の大きな街を通る。スキーの街で、大会などがあると30ケ国位から人々が集まるということで、宿泊施設もあるらしいがホテルらしき建物は見当らず、大半が平屋か二階屋である。少し離れた所に小さなクーマ飛行場があり、ここでは1日に2?3便の運行をしている(20人乗り位か)。

 街を通り過ぎるとまた、広い広い牧場の連なり。空は何処までも続き、澄んだ空の青さの中に入道雲のような大きな白い雲。のどかを通り越した茫漠とした静けさ。いつまでも続くように見える牧場、それでも広い牧場の枯草の中に点在する緑色の草も微妙に色合が異なって来る。

暫らくすると牧場の中に大きな岩がコロコロと見えてくる。ここら辺りからは、だんだん岩が多くなって来る土地のようだ。また、牧場の広がりにも起伏が出てきたり、道端にポプラが植樹してあったり、道路の舗装整備のための片側通行があったり、働く人を見かけたりといった変化が出てきて飽きることがない。工事現場の終点からは登り坂となり、ユーカリの林になる。登り切った所で、明日登るコジオスコ山が見えてきた。

Tasmania_5.JPG 下を見ると美しい湖、川をせき止めて造った湖ジンダバイン湖。この湖の形は、午前中に飛行機から見た、あの湖だとわかる。ここではトイレ休憩をとりすぐに出発。湖の一部を巻くようにして緩やかな坂を登っていく辺りは平原になっており、カンガルーがいるかも?という天野さんの言葉に、みな眠気もとんだ丸い目を外に向けるが見当らない。

 ワラビーは深い森で見かけるが、カンガルーは平原で見られることが多いとのこと。だんだんと山間部に入り、徐々に高度を上げているらしいが、100キロでとばすグレイク氏は平然と運転しているのでわからなかった。

 コジオスコに近付くとユーカリの木が真っすぐに立ち、枝も解らない位に短いのに、緑の葉が一面に生えている変わったさまに出会う。2?3年前の山火事で、ここコジオスコナシヨナルパークは70%の森が焼け、下草は燃えつきたが火事に強い木が多いので幹だけは残った。暫らくすると葉の生えやすい所から好き勝手にニョキニョキと葉が出るため見た目には美しくないが、少し経つと自然の木々の美しさの形になっていくとのこと。生命を守るための健気さにうたれてしまう。

 まもなくすると谷あいの小さな町スレドボが見えてくる。南半球で唯一スキーのW杯が行われた町というもあり、ホテルまでの道はリゾートマンションが目につく。ウィンタースポーツが盛んな所なのでオフの今は比較的人も少なく静かである。

 ホテルに着き、部屋に荷物を入れてからスーパーへ明日の買い物に出掛ける。他のお店は4時に閉まっているので5時過ぎていては何も見れず、周辺を散策する。小さな池で泳いでいる男性もいてビックリ! 目の前に明日乗るスキーリフトが終点まで見えている。

 夕食は外部からも入れるレストランで、恒例になった赤白のワインで乾杯。本日のスープを選んだらビーフンまで入っているカレー味の大丼。メインの前にすでにフゥーフゥー状態。おしやべりを消化剤にメインのビーフ or ラム or フィッシュから選択。デザートの後で、外に出て橋の上から星空を眺める。

 今日はゆっくりとお風呂にも入ったしワインも効いてきたし...あーした天気になーあれ!

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このブログ記事について

このページは、akirafが2004年4月19日 13:47に書いたブログ記事です。

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