第五日(アメリカ旅行)

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(5月14日)土 晴れ

US-25.jpgモニュメントバレーのツアーに参加。と云っても我々だけのツアーである。前日予約の現金払い一人60ドル。8時開始の約束の時間に遅れてボロ車が、やる気の無い先住民の女性案内人と一緒に来る。道は想像以上に悪い。もちろん舗装などなく、しっかりつかまらないと振り落とされる。暑さが増して、おびただしい砂埃だ。どんどんモニュメントバレーの奥に入っていくに従い、風景が一変する。

US-26.jpgジョンフオードポイントはどう見ても西部劇の舞台だ。巨岩が周囲を覆う僅かな緑の谷間にかって原住民がすんでいたという。こんな月の表面の様なところでどうやって生活したのだろうか。遺跡があり洞窟に絵の一部が見てとれる。

 

 

 

US-27.jpg2時間30分のツアーはでこぼこ道に翻弄され、奇岩に圧倒され続ける。相変わらず無口なナバホ族の案内人は「こんなところの何がいいの」と無言で言っている。でも、ここまで入らなければモニュメントバレーの凄さは半減する。見るだけでなく赤茶けたこの不毛の地に立つことが格別な意味を持つ。

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ツアー終了後ホテルをチェックアウト。舗装の道を走るありがたさを実感する。時差が複雑で1時間早めたり、又戻したり。時間等どうでもよくなる。この大自然の中では。

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ロアーアンテロープキャニオン見物。これが凄いのだ。第一に入口が分からない。大きなナバホ火力発電所の近くらしいが。どこにあるのかこの砂漠の中にまともな案内板もなく潜んでいるとしか思えない。トタン屋根の薄暗いボロ小屋に、先住民が数人暇そうにしている所がそれらしい。1時間22ドルを払って、若い案内人についていくと小さな穴があり、ここへ入れという。まさに熱砂の砂漠にかって水が流れたらしい痕跡の中である。入り口に表示もない。なんだこれはと思いつつ入って驚いた。

US-30.jpg全くの自然の造形である。激流が何万年もの間削り続け創り上げた自然の芸術と云う表現でも不足だ。ヒヤッとする冷気が漂い、絶妙な地上の光が僅かに入り込み周囲の変幻自在な奇妙な空間を浮き彫りにする。内視鏡で人間の体内を見ているようだ。突然砂が地上から降ってくる、カメラは動かなくなるかもしれない。口の中は砂でジャリジャリ。人一人がやっと通れる狭さだ。案内人が吹く木笛がなんとなく物悲しい、栄光ある先祖の霊にささげているように聞こえる。急な階段を上り地上に出ると、暑く強い太陽の光が一斉に押し寄せる。

US-31.jpgアメリカ第2の巨大な人造湖パウエル湖に出会う。ダム橋から高く見下ろすコロラド川は両岸の赤岩壁に守られて青く横たわり、流れているようにさえ見えない。湖の岸は入りくみ3000kmを越えるという。ヨットやモーターボートが美しく停泊しこの地域の水遊びのメッカである。遥か山の頂にはぽっかり白雲が浮かび、対岸のタワービュートが際立って、青い湖に映える。膨大な水量は久しぶりに砂漠に居ることを忘れさせる。この湖は今でこそダムとしておとなしくしているが、西部開拓では巨大な障害の谷だった。いまもなお対岸の一部は、人跡未踏で、ナショナルジオグラフィックの探検家が足を踏み入れ僅かの移動に4日もかかったとの報告がある。ボーヨーとした風景に騙されてはいけない。ここは地の果ての厳しいコロラド高原の一部なのだ。

US-32.jpg18時、レイクパウエルの近くのホテルに入る。途中、スーパーで夕食を買う。だんだんうまくなり買いすぎる事もなく2人で12ドル。これで十分。アメリカは物価が安いのだ。1階の大きな部屋でくつろぐ。お土産を買う都度荷物が増えだした。

  • 宿泊

    LAKE POWELL デイズ イン ページ アリゾナ5200円/人

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    このページは、yoshioが2011年8月 4日 18:35に書いたブログ記事です。

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