No.529箱根湿生花園周辺散策(2022年7月14日)

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実施日:2022年7月14日(木)小雨。一時豪雨、曇り

参加者: 10名(男4,女6)    憲治(リーダー運転、会計)、貞子、勝巳(記録)、才美、三貴也、美奈子 吉生(運転、写真)、邦子、亮子、和子

集合: 二俣川。農協裏 7月14日午前7時30分(車2台利用)    コロナを避け、人混みがなく、誰でも行けて、涼しい場所として選定

コース:(徒歩3時間程度) 海老名――小田原道路――箱根東海道――鎌倉道石仏群――「箱根湿生花園」2時間程度散策――乙女茶屋――日帰り温泉「一の湯」――東名御殿場IC―――二俣川着17時ごろ

 持ち物:水1L。雨具。昼食弁当(途中購入可能)。虫よけ、日よけ、帽子。       はきなれた靴

箱根の印象は、熱海とセット。日本のラスベガスという姿。、小学校の修学旅行で十石峠からの曲がりくねったバスで黒い温泉卵を食べすぎてしたたか車酔い。その後青年を過ぎ壮年になり雪の白銀山の藪漕ぎなどを経て次第に変わってきた。老年の今は、「箱根は素晴らしい」と豹変した。自然風景は変わらないのに、自分の見方だけで、こんなに大きく変わる。箱根もいい迷惑だろう。

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箱根は意外な顔を持つ。人々は知らないが、自然豊かな、未開地こそ本当の箱根だ。 それでいて意外に文化的なのだ。美術館や、博物館等も数だけでなく、質がいい。ちょっとした、道端の茶屋だって、大名が休んだ風格がある。小雨降る茅葺屋根の薄暗い茶屋に腰かけ囲炉裏の煙を共にして甘酒を飲んでいると、旅行く武士が座っている錯覚に陥る。この道を、峠を越える旅人が、どんな思いをして通ったか。鎌倉道石仏群に至っては、苔むす山道に草深く鎮座するその姿は威厳に満ちているが静寂、重要文化財の摩崖仏「六地蔵、菩薩坐像」、「多田満仲、八百比丘尼の墓」に出逢う頃には、とうてい軽薄な、観光地等ではないことを思い知る。そこへの道は草深い忘れられた道である。遠くに自動車道があるが、ここは、雨の中、ただ夏草におおわれて迷う道である。そこに本当の箱根の姿がある。
hakone-1.JPG 箱根に観光で訪ねた記憶はない。白銀山方面へ三貴也さんと身の丈以上の全山竹やぶで何も見えない藪漕ぎしながら、方向もわからず雪の中を3時間も彷徨しそれでも、小田原工業高校が設置した到達点に30cm違いで到達したことがあった。湯河原の奥には国土地理院の地図に「採草原野」がある。知る限り、東京のこんな近くに原野と表記されている場所はない。それを偶然見つけたときは、何をおいてもすぐにでも行きたかった。それ以来、「箱根にも山野が残っているぞ」と尊敬の念を持ち始めた。高速道路と、ロープウエーと、ゴルフ場と、観光開発、バス会社の路線争いの食い荒らした場所は本当の箱根とは違うと思い始めたのだ。
hakone-3.JPG 「原野」が現存し、あの箱根特有の密集した竹やぶの斜面は、ほとんど人を寄せ付けない。 当初、「台ケ岳」1046m登山を予定したが、道がない。それどころか、わずか400mの山すら入っている「新日本山岳誌」の3000座標にも入っていない。国土地理院の地図には登山道の表記がむろんない。昭和40年代の地図にわずかに点線のルートが表記されているがその後はない。いまだに箱根には、道のない山があるのだ。冠ケ岳」1412mの東面のブナ林の道も今は消えている。かくの如く、本当の箱根の姿は、山深い、僻地なのだ。人跡未踏の残された部分にこそ箱根を見る。
hakone-4.JPG 700円(割引600円)で入る「箱根湿生花園は」品がいい。よく手入れされた木道は静かだ。園内は広く、公園というより、学術研究のための植物園に近い。仙石原湿原植生復元区を隔てて、ススキの原の奥はあの台ヶ岳の鬱蒼とした森がある。ここは、いまだ本来の箱根がある。 奥湯河原の幕山も箱根だ。頼朝が逃げ回り隠れた窟屋も箱根だ。その近くにも寂れたお堂に出逢うことがある。何気なく読む史蹟は1300年ごろであったりする。ヤマトタケルの遠征で超えた峠も近い。箱根を昔の静かな原生の姿に返すのは、もはや、不可能かもしれないが、箱根の本当の別の姿を再発見することはできるはずだ。
hakone-5.JPG 帰り、豪雨に遭う。ワイパーを全開しても前が見えない。当初集合予定した海老名を先頭車はあきらめ、二俣川に直行する。箱根での行動中は、大した雨に遭わなかったのだが。コロナも記録を書いている現在より静かだった。運がいいのだろう。何しろ、コロナには振り回される。7月下旬の八ヶ岳山行も実施可否をすぐにも検討しなければならない。宿や、切符のキャンセルなどもあり、明日には結論を出す。専門家でもなしコロナの予測は難しいが。
hakone-6.JPG 今回、日帰り温泉に入る。 天気とコロナのせいか、温泉はがら空き。湯が途切れなく出ている。やはり箱根は温泉だ。 茶屋の甘酒もうまかったが、運転者には悪かったが、温泉上がりのビールにはかなわない。hakone-7.JPG

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