晩秋の旧青梅街道。甲州街道の裏街道。前回コロナのため7月計画の再挑戦
この時期なのに快晴。無風。温暖。これ以上の条件はない。先に着ていたゲスト参加者が準備してくれた正確なハイキング地図をもらう。
。 道沿いに古いつり橋が幾つか残っている。多分、対岸の林業の作業道だ。「同時にわたるのは2人まで」との看板。看板無くても複数では渡るのを遠慮する。普通、峪沿いの道は両岸に道がある。どちら側にも人家があるからだが、この道はほとんど片側。対岸は急峻な植林遅滞。人家は見当たらない。だから、作業用の吊り橋だけがあればいい。 道は甲州街道の裏道。由緒正しき旧青梅街道は柳沢峠を越えて、甲府に至る一部分。その街道の名残がある。旅人のための野仏や、地蔵、牛頭観音、馬の水飲み場、馬頭様、茶屋跡、があって、大きな荷物を馬や牛に引かせて、人間がこの道を通っていた。耳神様、虫歯地蔵、不動さまなど、寒村の生活を彷彿させる。ここは東京都の水源だ。何としても自然を汚染してはいけない。この奥の、丹波、小管、大菩薩東面は貴重な東京の水源林。明治の初め、無理にこの地域を東京都に編入、水源を守るための理由で、(本当は、議員定数を時の政権が選挙区を変更して確保するため。でも、結果はこれでよかった)おかげで、今も豊かで美しい森が近郊に残った。途中鉄道の廃線がある。いつ頃まで活躍していたのか知らないが、この奥のダムに関係しているのか。 廃線が語りかけるのは寂寞感だけではない、寂寥、過ぎ去ってしまった時代風景、この線路に生きた人たち、その顔も声も聞こえる。
思い出したように数件の集落もある。こんな急峻な斜面に、大きく谷川に橋梁を出して、わずかにしがみついている。どの家も陽を漏らさずに受ける方向に向き、一本の道に全ての生活をかけている。こんな近くに、こんな道が残っている。
途中、不動の上滝で昼食時に、猪の解体をこれからする猟師に出会った。軽トラに乗せられ眼をつぶり血を流した猪の毛に触れたら突然、この生きていた時の楽しい山野の生活や、家族や、その生涯を思った。初冬の谷音のする陽の中で。
日時:2021年12月4日(土)快晴
集合:JR青梅線、奥多摩駅改札口9時17分
(参考時刻)
希望が丘発6時22分(JR直通新宿行)――新宿駅着7時15分
新宿駅発7時44分(JR特別快速ホリデーおくたま3号、11番線発)―
奥多摩駅着9時17分ーーバス9時30分発(西東京バス丹波行)ーー桃ケ
沢バス停(ももがさわ)下車9時40分ーー徒歩、「奥多摩むかし道」へ
コース:(徒歩約3時間30分弱)約8km
桃ケ沢バス停下車9時40分ーー西久保の切り返し10時ー ー道所吊り橋
10時ーー馬の水飲み場10時20分――しだくら吊り橋10時40分――いろは楓の巨木11時――弁慶の腕抜き岩11時30分――不動の滝上12時(昼
食、猪猟師出会い)――桧村12時30分――槐木(さいかちき)巨木12
時50分――羽黒坂13時10分――奥多摩駅13時30分着
奥多摩発13時36分ーー青梅14時17分着(14時22分発中央線乗換)
――新宿乗換――相鉄線直通――希望ヶ丘16時30分着
持ち物: 昼食弁当、杖。登山靴Or履きなれた靴。水筒。雨具。非常用品。
マスク。冬支度の防寒具。手袋。
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