サロン109座間の湧水探訪、と大凧祭り(2018.5.4)

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IMG_1218.JPG実施日時;2018年5月4日(金)晴れ、風やや強い
参加者;6名 勝巳(リーダー、記録)、才美、三貴也、憲治、吉生(写真)、亮子。

DSCN1825.JPG座間駅は存在感が無く何もない。この近くで食べ物屋を探すとそれが身に染みてわかる。だから、座間の街が見るべきものもないかと言うとそれは違う。旧藤沢街道があり、鎌倉街道も通る要衝の地だったし、遠い昔には、近くに国分寺さえあった由緒あるところ。
相模原台地と、座間丘陵の境にある湧水は、その雑木林と共に自然豊に静かに今も流れている。湧水にトンボが飛び交いカワニナが水底に這い、水面に水澄しが輪を描く。周辺の大きな屋敷には、欅の大木が豊かにしげり、その庭には色とりどりの花が人に見られることなく咲く。家々は見事な屋敷林を借景にし武家屋敷風の孤高の静けさと、品格さえある。それが、座間。湧水の流れにクレソンが揺らぎ、小さな水車が単調に音を奏でる。この辺りでも天然のウナギが取れたと農作業の手を休めて古老は言う。一枚53円の大凧せんべいは懐かしい手造りのDSCN1853.JPG味、売っている古い店の人も昭和の良き時代の親しみと実直さに溢れている。座間とはそんな人の似合う所。表面的に見てはいけない。この街が秘めている豊かさは今や失われた貴重なものに満ちている。辻には火の見櫓が今でも使われている街だ。
そこに江戸時代から200年の伝統の大凧祭り。100畳、1トンの大凧を100人であげる勇壮、豪快な祭りが加わる。会場には、昭和の初めのセピアの色の大凧を囲んで町の全員の写真がある。皆、真面目な顔をして凧を囲んでいる。この人たちの子孫がいまだに凧を風に泳がす。此の宇宙時代に。悠然と。大の大人が恥じることなく胸を張って。そこにあるものは、やはり真面目な人間の豊かさとしか言いようがない。
5月の相模川の川べりは緑濃く、風爽やかにそれだけでも芳しい。遠くに丹沢大山の美しいシルエット。大凧はそんなところで風に乗る。近くの休耕田であげている年寄りの小さな凧、その強い力は糸を通じて確かな手ごたえ。広々としたこの期の空に天高く舞う。
DSCN1864.JPG凧揚げは孤独だ。じっと、風の天を見上げて、ただ無心に糸を引く。それだけの事。風が荒れれば、問答無用に凧は落ちる。なすすべはない。こんなことが遊びとしてでなく、真剣に行われていることはなんとも貴重なのだ。座間には、凧がよく似合う。
集合;小田急線「座間前」駅 午前9時30分 
コース;徒歩 約3時間 
海老名――座間駅――旧鎌倉街道――心岩寺(清水)――横断歩道橋――大凧せんべい製造店――龍源寺湧水(カワニラ)――鈴鹿の小路(旧藤沢街道)――鈴鹿の泉(クレソン)――湧水の道――番神水湧水――座架依橋(相模川)方面へ――田中の道――左岸用水路――凧あげ会場――バス――小田急相武台前駅――海老名駅(解散)。

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kumi様、今後ともよろしく。

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