新府桃源郷散策 (春爛漫の景色を愛でる)(2016.4.18)

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sinpu1.JPG残雪の北岳と鳳凰三山に八ヶ岳、満開の桃の花と菜の花、遠い雪解けの山を背景にした山々の新緑。咲き競う桃の花の春を求めて逍遥する里山。

実施日;2016年4月18日(月)晴れ、薄曇り。
参加者;8名 勝巳(リーダー、記録、写真)、才美、憲治、貞子、達也、茂子、他入会希望者2名)。
集合;4月18日(月)JR高尾駅発7時27分 「小淵沢駅」行に乗車(後ろの方) 参考 希望ヶ丘発6時01分――大和着6時09分(大和発6時17分)――町田着6時30 分(乗り換えJR町田発6時38分)――八王子着7時03分(7時09分発中央線電車)――高尾着7時16分(7時27分発小淵沢行乗車)――穴山着9時53分
コース;(徒歩4時間)
穴山駅発10時――徒歩――能見城址10時30分――石水11時――JR高架渡る――新府共選場11時30分――新府桃源郷12時30分周辺散策――新府城址――新府駅着14時(甲府行)――甲府乗り換え――高尾行――八王子(解散)。(コースは事前に決めず。桃の花を求めて自由に散策)。
持ち物;一般登山用品。昼食弁当、水筒、敷物、等。
地図;25000「韮崎」「若神子」。
梅は例年4月中旬が満開(韮崎駅観光案内 確認済み)0551-23-6886。
韮崎市役所商工観光課にはパンフレットの提供など大変お世話になった。
満開の桃の花はまさに桃源郷。陶淵明の桃源郷とはここか、仙人が住む理想郷はここかと思わせる。仙人はともかく村人はみんな親切だ。国木田独歩の「武蔵野」のように、里山を道に迷ったら大きな声で畑に働く農夫に聴けばいい。
今日の旅は、親切に指さす方が私たちの行く先だ。
もちろん「穴山」駅は見事に何もない無人駅。標高こそ590mあるものの、駅前の能見城址に登る50?程度の道は新緑にむせていた。城址は個々の歴史を書いた看板を除いて何もない。展望もない。かっての城の名残がわずかな山の起伏に、ただ山頂の広場には現代の水道施設らしきものを残すのみだ。どこの城址も静かすぎる。この辺を治めた、守屋家も、名将も、城主も、兵どもの夢の跡でしかない。道野辺からウドを頂く。青いにおいに満ちている。城址を降りれば小さな集落に出る。「石水」とはうまい表現だ。井戸から、冷たい豊かな水がいくらでも汲める。集落のはずれに、井戸だけが大切に保存されてある。掘る必要もなく、豊かな水がこの山村にとって何よりもの贈り物だったろう。周囲は家こそあれ、昼の農家の庭先で犬がなき、その合間に知らない小鳥たちが飛び交い歌っている寒村。八ヶ岳の特徴ある山容が雪を頂いて黙って春の空から見下ろしている。起伏する農道の周りは、濃い色の桃の花畑。黄色のレンギョウか、白い花は林檎か梨か。庭先で豊かに水仙が咲く。時たま道を曲がると、桃の花の向こうに、甲斐駒ケ岳の峻厳な姿が出ては消える。薬師岳、地蔵岳がゆったりとただある。なんという風景だ。桃源郷はきっとこんなところに違いない。「新府共選場」はその真ん中にある。大きな釜無川の渓を超えて茅が岳、金が岳が太陽の村を従えて聳えている。新府に向かう道は桃畑の中を勝手に迷い込むのがいい。再び行けと言われてももう行く道を知らない。春草が足に絡みつき山椒の枝が痛い道だと説明するのみだ。そこに突然の絶景がある。青々した草の中に黄色の菜の花、その上に桃の花が覆いかぶさり。その背景は雪解けの南アルプスだ。花の香を運ぶ春風が妙なる山の音を運ぶ。どんな風景でも今日の此の地にはかなわないだろう。この場にいた人間以外だれも知らない一瞬の自然が作る贅沢な出逢いだ。道は「看板に」大きく桃源郷と書いていなくてもまさしく桃源郷だ。新府城址は意外に大きい。ここの森も長い冬を耐えて春を満喫している、昨日までの悪天候の中、今日の日を待っていたに違いない。森は喜びに満ちている。それだけに城址のいわれは人間なんてその程度の存在だと今更のように思う。 新府駅に着くと、何と、先客が数人いる。もちろん無人駅。村の人が駅にいるのは幸先がいい。きっとすぐ列車が来るに違いないとおもいきや、3分と待たずに甲府行の列車が誰も載せずに入ってきた。暫く閑散とした車内で気持ち良くうとうとしてると春の雨が降ってきて南アルプスが霧にむせぶ。いい時に汽車に乗った。これなら随分早く帰宅できる。

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