サロン69 殿ヶ谷戸庭園・お鷹の道・国分寺の散策(5/16晴れ後曇)

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(記録;多摩江)

tonogaya-1.jpg午後より天候が悪くなるとは思えない青空の下、国分寺駅を出発し殿ヶ谷戸公園に向かった。全員が65歳以上70円の入園料を支払い公園に歩を進める。

この庭園は、赤坂の庭師「仙石」の手に依り作られたもので、最初は満鉄の副総裁「江口定篠氏」の別邸として、次は三菱財閥の岩崎彦弥太氏に買い取られた後、津田馨の設計に依り本館、茶室(紅葉亭)等を追加整備し、和洋折衷の回遊式林泉庭園が完成した。昭和49年に東京都が買収する。国分寺崖線の南の縁にあり典型的な段丘崖を含んだ地形に造られている。木々が覆い被さる様に迫ってくる中を歩いているとカルミアの白とピンクの花が目に飛び込んできた。洋的な可愛らしい花である。シランも今が盛りと咲き誇っている。途中、馬頭観音を拝観したり、終わりに近い白糸草を目にしたり、水辺に泳ぐミズスマシや紫色のアヤメを見たりしながら、紅葉亭まで上って行く。崖線の下の池を中心に木が生い茂る様は、見事である。ここで一休みし、水と緑に癒される。横手には鹿おどしがあり、湧水を使いコトン...コトン...と心地よい音を出している。

tonogaya-2.jpg"大芝生"では、伝統技能見学会が催されていて「松の手入れ」=「みどり摘み」の実地説明が行われていた。「みどり摘み」とは今年伸びた芽(みどりと呼ぶ)を手で折って松の形を作る作業の事。秋から冬にかけては古葉取り「もみあげ」がある。「もみあげ」とは、古い葉を取り除いて樹形内部の日当たりと風通しを良くする作業の事。以上の様な説明を聞いた後、庭園を後にする。

「お鷹の道」へと歩いていると野川沿いの道に入った所で、里芋のコロッケを購入する(105円/1個)。両側に住宅が建ち並ぶ道を家々に咲く花を眺めながら歩いていると、野菜の売店があったりと興味深い道である。小川が道を横切る様に流れている所を右折する所から「お鷹の道」が始まる。「お鷹の道」は、江戸時代に尾張徳川家のお鷹場だった事に由来して「お鷹の道」と名付けられた散策道。湧水源の清流には、アブラハヤ等の小魚やスジエビ等が生息する。国分寺崖線の湧水からなる小川(蛍も住む)が小道沿いに流れ、カラーやカキツバタが見事に咲き誇っている。

tonogaya-3.jpg長く国分寺の名主を務めた本多家の建物で、長屋門と倉が現存する本多邸は、国分寺崖線の豊かな自然を残している。崖線の下」から湧き出た湧水が池を作り、ケヤキ等の大木が生い茂るなど季節の原風景が楽しめる。又、自然のままの湧水源を観察できる。真姿の池は、湧水群の一部で、周辺にはケヤキ、イヌシデ、スギ、コナラなどが多くみられ、国分寺崖線の雑木林景観が良く保存されている。かっては湧水源から割り竹の桶により住宅内に水を引き込み、飲用水として利用されていた。今でも、ペットボトルに湧水を詰めて行く人達を多く見る。この真姿の池湧水群等の国分寺市内の湧水は、野川の源流である。野川は世田谷区の二子玉川で多摩川に合流している。真姿の池の前にも野菜の売店があり、その前の小道を上って行くと、開けた台地に出る。その中の大木の下で昼食を摂る。そこには、クローバーが生い茂り、花を摘んで腕輪や首飾りを作りたい衝動に駆られた。

tonogaya-4.jpg国分寺市武蔵国分寺跡資料館は、主に史跡から出土した資料を展示して、武蔵国分寺跡の概要や進行中の史跡整備事業等を紹介している。発掘調査の映像や実際に瓦に触れて体感するコーナーもある。現東久留米市の米津寺の楼門を明治28年に移築した国分寺楼門が、国分寺の前に佇んでいる。現在の医王山最勝院国分寺は、前の国分寺跡の北側に位置する。初代の武蔵国分寺が焼失したのは、1333年鎌倉幕府討伐を目指して「分倍河原の戦い」へと突き進む新田義貞の軍勢が、この寺に火を放ち焼失させてしまった。その後、新田義貞の寄進により薬師堂が再建され、江戸時代に入り、徳川幕府は由緒ある寺社に領地を与えて保護した。1733年には本堂も再建されたが、現在の本堂は、昭和62年に改築されたもの。敷地内には、万葉植物園として国分寺が栄えた時代と同時期に編纂された「万葉集」に歌われた約160種の植物を例歌と共に植えてある。今は額ウツギが咲いている。

国分寺仁王門は宝暦年間に建造された八脚門である。左右には仁王像が安置されている。仁王門をくぐり階段を上ると薬師堂があり、木造の薬師如来像が安置されている。その裏手には、野仏が沢山立ち並んでいる。何故か計りしれないが。そのまま市立歴史公園に向かう。公園の入り口近くで一休みする。ここも大木が多く、心が静まる。 20分程歩いて西国分寺駅に着いた。相談の結果、立川に出て"西安餃子"という店で乾杯する。水と緑の豊かな道は、心の底から安らぎをもらえる散策路です。

  • コース :国分寺(10:05)⇒殿ヶ谷戸庭園(10:10~11:00)⇒ぶどう橋(11:15) ⇒お鷹の道(11:40)⇒本多邸⇒真姿の池⇒昼食(11:55~12:30)⇒ 市立史跡公園(湧水源)資料館(12:35~12:55)⇒国分寺(13:00~13:10) ⇒国分寺仁王門(13:15~13:20)⇒市立歴史公園(13:25~13:40)⇒ 西国分寺駅(14:00~14:08)⇒立川(14:30)
  • 参加者 :三貴也、孝儀、多摩江、勝巳、才美、善右衛門、恵美子、美保、伊久枝、邦子            10名
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