サロン67 本郷界隈からお茶の水へ(2013/3/18)

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(記録:茂子)

iwasaki-2.jpg天気予報は、西日本では台風並みの強風で最大瞬間風速35mとか、東京も夜9時には雨、となっていて、昼間雨は無いとしても強風の心配があり気掛かりではあったが、集合時間の9時30分には全員湯島駅に集合し、リーダーの説明を聞いて出発。前日の17日には東京が桜の開花宣言をしたので、皆でもしかしたら桜が見られるかも、と期待しながら今日一番の見所の旧岩崎邸庭園公園に向う。

iwasaki-1.jpg5分ほどで到着。広大な和洋折衷の庭園に建てられたこれらの建物は明治29年(1896)に三菱創始者の岩崎家本邸として建てられ、洋館と憧球室は英国人ジョサイア・コンドルの設計によるものである。靴を脱いで入館しビデオを見てその歴史と内部の説明を受ける。

洋館はiwasaki岩崎家のパーティー等に使われたもので、天井の高い玄関から吹き抜けのロビーホールへ、彫刻を施された何本もの柱、大きな鏡、鉛にはめ込んだゆがみのある古いガラス、いくつもの暖炉があり、英国17世紀のジャコビアン様式というものらしいが全てが手の込んだ造り。ここに着飾った紳士淑女が集い、パーティーが行われていたのか、と不思議な想像が広がる。2階へ続く大階段は、誰かが、「スカーレット・オハラが下りてきそうな階段」と言っていたのがピッタリ。二階は主に夫人用客室となっており、一つ一つの部屋が異なる凝ったデザインで、イスラム風な感じであったりして意外。壁紙が金唐革紙と呼ばれる和紙を圧縮彩色した日本独特の物で着物のような繊細な模様で凹凸があり美しい。日本の職人の技に皆感心。

iwasaki-3.jpg天井に素晴らしい日本刺繍が装飾されているものもある。ベランダに敷きつめられたタイルはイギリス、ミントン社のビクトリアタイル。和洋の素晴らしさをふんだんに取り入れていて、現代の庶民にはため息の出る夢のような贅沢。岩崎家が住まわれていた和館へは畳敷きの渡り廊下で繋がり、その天井は当時でも貴重だった16mもの一枚板を使った船底型の珍しいものである。そこからは先は純和風の堂々たる書院造の日本建築で、お庭も骨太。日本人の精神性を具現しているようで、一瞬、背筋がしゃんとするような清々しい気持になった。広い庭園で洋館をバックに記念写真を取り、結局一時間をここで過ごし次の湯島天神に向う。

iwasaki-4.jpg10分ほどで湯島天神に到着。もう名物の梅は散り、学問の神様に合格御礼や良縁お願いの絵馬が鈴なりに吊るされている。若い人たちの夢を覗き見て、自分たちの若い日に思いを馳せる私たちであった。春日通をそのまま5分ほど歩いて麟祥院に到着。ここは春日野局の菩提寺で、さすが女性の為のお寺、何とはなく優美。現在工事中で拝観は出来ずお庭だけを見学。まだお花の少ないこの時期、大きなピンク色の椿が苔むした庭に贅沢に散り敷いて、咲いた花と共に美しい。

iwasaki-5.jpgそのまま春日通を10分ほど歩いて、本郷三丁目の交差点へ。この角には「かねやす」という看板が残っていて、江戸時代、今でいう所の歯医者があり歯磨粉を売り出して大繁盛した店で、「本郷も'かねやす' までが江戸のうち」と言われ、火災予防用に瓦葺の町並みが江戸城からここまで続いていた。11時30分、予定より早くここで各自昼食をとる事となり、12時30分、集合して東京都水道歴史館に向う。

iwasaki-6.jpg12時40分、東京都水道歴史館に到着。13時のガイド予約だったが、予定より早く早速ビデオで東京都の420年の水道の歴史をお勉強。江戸時代に既に徳川家康により上水路作りが始められていた事に驚く。その後、木樋、石樋、井戸等、いろんな昔の道具などの展示物を見て説明を受け、13時50分、次の予定地、神田明神を目指す。14時15分、神田明神到着。ここは1300年余り江戸時代は江戸の神社の総鎮守108社の総氏神様として崇められた由緒ある神社である。私達には、粋なお神輿や明神下の銭形平次で御馴染みである。桜が三分咲きで、お参りして湯島聖堂に向う。

iwasaki-9.jpg湯島聖堂は、六代将軍徳川綱吉が儒教の振興を図るため元禄3年(1690)に創建した学問所。関東大震災で焼失し、現在のものは昭和10年に原型を模して鉄筋コンクリートで再建されたものである。今日は湯島天神にお参りし、湯島聖堂に来て、随分賢くなったに違いない、と話しながら、最後のニコライ堂に向う。 14時50分、ニコライ堂に到着。正式名称は東京復活正教会というギリシャ正教。1891年完成。旧岩崎邸と同じ、ジョサイア・コンドルの設計で、ロシアからの伝道師大主教ニコライが建設に当たった為にニコライ堂と呼ばれた。ステンドグラスとイコンが素晴らしい。入場は出来るがイコン画を近くで見る事が出来ず残念。説明を聞いて、15時10分、教会入り口で解散。危ぶまれた春の嵐の到来の前に予定を終えることが出来てよかった。

  • コース: 湯島駅 (9:30) ==旧岩崎邸庭園公園(9:35―10:40) ==湯島天満宮(10:50―10:55) ==麟祥院(11:00―11:10) ==かねやす(11:20―11:25) ==昼食(11:25―12:30) == 東京都水道歴史館(12;35―13:50) ==神田明神(14:15―14:25) ==湯島聖堂(14:30―14:40) ==ニコライ堂(14:50―15:10)
  • 参加者:(11名)三貴也、美知子、孝儀、多摩江(担当)、洋子、善右衛門、恵美子、美保、伊久枝、吉生、茂子
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