一年ぶりの登山道は「こんなはずだったか?」と思うほど変わっている。登りはじめから鹿避けの通うせんぼ。ここからずっと鹿避けの網に囲まれた尾根歩きとなった。後方の雪富士に脱帽。足元にはたっぷりの落ち葉。快晴。不動越までゆるいのぼり。信仰と野菊の道の標識があったが野菊の季節に変わり、カエデやいろは紅葉の大木はまだ紅葉している。裸樹越しに相模湾の黄金色の輝きが見えはじめ思わず歓声。
富士、紅葉、海光、落ち葉と冬の尾根歩きのそろい踏み。急登が終わって高取山。スカイツリーが見えた。眼下の街は一面かすんでいる。急な降りを念仏山まで頑張る。乾燥した斜面は木の根が露出し、注意して下るので思ったより時間がかかる。念仏山には数体の地蔵が祀られている。冬日にほっくりと。太郎次郎と刻まれている石は天狗だそうだ。ここで念仏を唱える声が麓の里まで響き渡ったという。
善波峠は生活の匂いがする。道幅も広くなり、ここまで来ると何人ものハイカーに出会う。鶴巻温泉への最短コースである「東海大学方面」への標識に従って下る。石を隠している深い落ち葉、道の辺の幾体もの地蔵、ほどなく休耕地に出、里道に入る。神社を抜け住宅街を通って、高速道をくぐれば鶴巻温泉は目の前だ。弘法の湯の入場券はすでに電車組が手配積みだった
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