No.293 磐梯山(1819m)西吾妻山(2035m)9/27-28

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登山組

第1日(9月27日)

(記録:美知子)

bandai-1.jpg12:15 八方台登山口(登山口標高1194m)を出発。霧雨の中、総勢7名の健ハイ者が一路、磐梯山頂上を目指す。

bandai-2.jpg12:42、「中の湯」の廃墟跡に到着。硫黄の臭いに思わず"ゆで卵"を連想する。以前はここも、湯治の人の行き来があったのであろうかなどと思いつ通過する。途中2度の休憩をとり、14:00、「弘法清水」(1630m)に到着。小屋がありここの"なめこ汁"が美味しいとの事で帰りに期待するもすでに閉店!残念。空のペットボトルに清水を頂く。14:30、頂上に到着。その絶景に息を呑む!否、"霧"を呑む。これもまた良し!かな?強風と寒気にレインスーツを着込み、記念撮影。健ハイの旗をしっかり握りしめる。

bandai-3.jpg14:50、下山開始。強風の中、霧の晴れるのを期待しつつ、16:00、ビューポイントに到着。なんと!まさに神秘のベールが外された瞬間であった。静かに広がる眼下の風景に「会津磐梯山は宝の山?」の歌詞が頭の中で広がる。同時に原発事故が重なった。名残欲しいかな、ビューポイントを後に一路、ゴールドライン最高地点、愛車の待つ駐車場へ向かう。16:50、到着。本日のお宿、「磐梯ロイヤルホテル」に向かう。散策組さんと合流。お疲れ様でした。

第2日(9月28日)

(記録:伊久枝)

前日と同じような天気の中ゴンドラ乗り場に駐車。6人乗りゴンドラは15分で山頂駅ブナナナに着くと一気に標高1390m。身支度を整え枯れ草のゲレンデ脇を15分程登ると登山道入り口となる。登り口からいきなりの大岩や中小の岩道に驚いたが所々に大樹の根がむき出しになったところや湧水のせいか泥こね状態はあるものの西大嶺まではひたすらこの岩道の急坂であった。山頂近くから紫色を一段と濃くしたりんどうがぽつりぽつりと目を楽しませてくれこの山行での唯一の美しく咲いていた花であった気がする。

bandai-4.jpg山頂近くからは風が強さを増し雲の動きが早く一瞬の霧の隙間に歓声を上げる中、はためく会旗と共に記念撮影。体温が急に下がるので防寒対策をして西吾妻山へ向かう。稜線の右側から一段と強い風が吹く中ゆっくり下る。次第に草紅葉が目に付きだした左右が開けた所から登りとなり背丈程の木々の中を歩く。丁度その辺りで別行動のメンバーから西吾妻山への合流は中止して下山するとの電話が入る。我々はあと20分位なので頂上をタッチして下山することに決定。歩きだして間もなく今日唯一の登山客(女性)に出合い曲がり角で"スワッ熊!"と双方で驚く。

林の中から突然の木道となり一面美しい草紅葉の原となる。西吾妻小屋の分岐を右に20分で山頂に到着。標識がなければ素通りしてしまいそうな山頂であったが写真に納めて木道まで戻り昼食。登りとほぼ同じ時間を要してゴンドラ駅に着く。ホテルで別行動隊と合流、白布温泉方面で買ってきてくれたトウモロコシをかじり終えホテルを出発。16:10帰路に着き那須高原SAで休憩をとったあと佐野SAで全員夕食後解散。

台風情報はあったものの雨にも降られず要所要所で展望に恵まれた山行に感謝でした。

  • 参加者::
    孝儀、多摩江、勝巳、龍太、美保、善右衛門、伊久枝、憲治、貞子、美知子、W氏 11名(登山組、散策組合計)
  • コースタイム::
    ホテル7:45--コンビニ8:00--グランデゴンドラ駅8:30--登山口8:45--西大嶺10:50--西吾妻山11:50(昼食12:05―12:25)--西吾妻山小屋12:35--西大嶺通道13:15―ゴンドラ駅15:20--ホテル出発16:10--那須高原17:30--佐野SA19:30
  • 雄国沼と西吾妻山お花畑散策

    第1日(9月27日)曇り、時々小雨

    (記録:勝巳L)

    bandai-5.jpg多少のハプニングがあり、磐梯山登山組との待ち合わせ場所の八方台に遅れて到着。車で待っていた安斎さんを拾う。有料道路だが今は無料の道を八方台の峠を超えて檜原湖の南端、雄国沼の雄子沢登山口に車を置く。クマの目撃情報の看板多数。この辺の看板は本物。昨日も新聞にこの近くでクマに人間が襲われたとの記事が出ていた。道はしっかりして太く、道中のすべての周囲は原生林。安全な登山ができるからであろう、地元の元気な中学生の団体に出会う。昔のトロッコ道と思われるところは30分で切れて、登山道に入る。とはいっても標高差で沼まで300m弱のため傾斜は緩く快適な森林浴散歩道である。右の稜線上には、ラビスパ温泉からのルートで雄国沼に行けるが沢沿いを行く我々には見ることができない。ブナの大木の森は静かで品格がある。

    何となく秋の気配がする夕方は一抹の寂しさを覚える。道はほぼ一直線に沼に向かっている。快調に上り詰めたところが雄国沼避難小屋である。避難小屋というには桁外れに立派である。このまま軽井沢に建っていても高級別荘として通用する。ログハウス、ガラス張りの広い室内、高い天井、もちろんトイレも室内にある。前庭の芝生と薄の広場越しに沼が見え隠れしている。

    雲の中だが猫魔岳だろう。沼はすべて森に囲まれ人造のものは何も見えない。沼は6月にニッコウキスゲの群落で賑やかになるが今はだれもいない。忘れられ訪れる人とていない。人間なんて薄情なものだ。花が咲けば押し寄せ、ないと見向きもしない。深山の孤独で静寂な沼が秋の夕日に自分の世界に沈んでいる。懐中電灯を使っての下山は避けたいので、早々に避難小屋を後にする。ゆっくりこの沼を見ていたい気持ちを振り切っての出発だ。もうすぐ、紅葉が始まり落ち葉でこの道も埋まるだろう。空を黒くして、落ち葉が降り続くだろう。やがてすべてが雪に覆われる。野生動物の世界に帰るのだろう。

  • コース::
     徒歩約2時間30分八方台――国道459号線――雄子沢登山口(駐車場)14時――トロッコ道跡――ブナ原生林――雄国沼避難小屋15時30分――雄子沢登山口着16時30分――裏磐梯ロイヤルホテル(宿泊)
  • 第2日(9月28日)金

    山形県境の白布峠を越えてリフトとロープウエーの出発地、白布温泉湯元駅に向かう。峠は、さすがに山が深い。ここは最上川最上流の森林地帯だ。標高に従って正直に紅葉している。この峠はいつ超えても周囲の豊かな森に東北の底力を感じさせられる。時たま雲の切れ目から檜原湖が見える。リフトは3回の乗り換え、ロープウエもあるから都合4回の乗り換えだ。往復3200円は高いかどうか、何しろ一気に1800m近くまで運んでくれる。ここまえ来れば2035mの西吾妻山はすぐそばだ。

    bandai-6.jpgもともとスキーリフトで、覆いも屋根もない。霧雨のそぼ降る中ではなんともやるせないがその代り誰もいない。いるのは暇そうな従業員のみ。こんな天気に登る人は少ないのだろう。本当にかすかなリフトの音だけがする霧の中の不思議な世界だ。こんなところにいると平らかで素直な気持ちになる。遠い過去がすぐそこに現れる。足元には草紅葉の中に真っ青なリンドウが咲く。一瞬霧が晴れてまた霧に入る。リフト乗継をへて山頂駅に着く。乗継ぎといっても、我々が乗るために、その都度わざわざリフトを動かすという特別サービスだ。だから、我々が下りるとリフトも止まりまったく音のない世界に戻る。従業員も小屋に入ってしまう。

    人形石を回ると景色がいいがこの天気では直接カモシカ展望台に向かう。降り続いていた雨のためか、ごろごろした岩の道は歩きにくい。カモシカ展望台で小休止の後、山頂を目指す。このころから稜線を歩きで風が強まる。立派な木道が出てきたが、雨ですべりやすいため慎重に歩く。せめて天狗岩までと思ったが、下り道を考えて引き返すこととする。霧雨の天候ばかりでなく、風が出てきたためだ。切符を買う時に、「風が出たらリフトは止めます、その時は歩いてもらいます」と言われたのを思い出したのだ。稜線の草紅葉のお花畑は黄色とわずかな赤い低木と点在する池塘の楽園だ。

    帰り白布温泉「不動館」に立ち寄る。500円の日帰り温泉入浴。ここのオリンピック風呂はやけに細長くプールのようだが、ガラス越しに緑が前面に開いて温泉に映る、しかも湯量は豊富。何しろ700年の伝統の温泉だ。古い旅館だが味わいがあって本物の温泉に来た気分になれる。食いはぐれた昼食を温泉街の食堂でと計画したのに、2軒しかない食堂はいづれも休み。堂々と看板が出ているのに、「うちはとっくにやってません」と暗い店内にいたおばあさんがつれない。致し方ないから、ホテルの出がけにコンビニで買った弁当を車の中で食べる。空き地に駐車しての「小野車食堂」もアットホームでいいものだ。恒例の道路沿いのトウモロコシ屋に立ち寄り1本80円で50本まとめて買う。参加者全員が買うだろうといういい加減な予測で。もうシーズンは終わりに近いはずなのにこの辺ではまだ売っている。ロイヤルホテルに着いたのは5時近くなっていた。深い山を逍遥し、露天風呂に入ってビールの夕食は寿命を5年は延ばすに違いない。

  • コース::
     徒歩往復約2時間30分ホテル出発8時10分――白布峠8時30分――リフト駅9時――リフト終点9時30分――カモシカ展望台10時10分――お花畑(池塘)草紅葉11時――カモシカ展望台11時30分――リフト駅12時――リフト駅下車12時30分――白布温泉13時(2時間)――トウモロコシ屋15時30分――ロイヤルホテル着16時40分
  • 参加者(散策組)::
     龍太(車両)、美保、多摩江、勝巳
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