例外会 東北海道旅行記録(2010.9.10--15)

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E-Hokkaido_4.JPG(記録担当 勝巳)

 今回の旅は

  1. 国道を避けて、生活道路を走ること
  2. 宿泊先はあらかじめ予約しないこと
  3. 宿泊は寂れた町の温泉民宿とすること
  4. 食事も出来ないこともありうること
  5. などワイルドな基本方針のもとでの旅であり賛同者は変人暇人と云う限られたもの達であった。

E-Hokkaido_10.JPG

 

 今回の旅の経験を生かして、来年のもっとも北海道東側が輝く頃に、原生花園に花が満ちるころに、知床が緑に生き返る頃に、正常な方針のもと、正常な方々と訪問する事前調査の役割もあったが、はたして参考になるかどうか。

 

 

  • 参加者
    勝巳(リーダー、全記録)、三貴也(会計)、孝儀(車両)、憲治(車両)、以上4名
  • 日時: 2010年9月10日(金)--15日(火)、5泊6日
  • 総費用:約9万円

 

参加者の感想(勝巳)

E-Hokkaido_7.JPG 北海道の東側は外国である。行けども行けども続く牛や羊、馬だけがいる牧場と湿原、原野。深い森、ヒグマ、北キツネ、丹頂鶴、エゾシカ、大鷲、広大な畑、人跡稀な湖、無人の小さな寒村。アイヌ語で意味もわからない地名。ひとまたぎできる川を懸命に遡上する鮭。わずかな海岸の平地一面に干している昆布、古びた駅舎、見はるかす海岸の砂州、まるで池の向こう側に見える北方領土、海を越えて横たわる知床連山の山脈、贅沢な無人の露天温泉。温泉の滝。

 25日かけてバイクで大阪から来た青年や、漁を手伝って3カ月滞在している人、民宿の人も山口県出身という、ここまで来ると本物の旅人に出会う。観光地に偏重し、季節にこだわり、効率を求めない人たちの旅がここにある。

 定年になったら気の置けない人たちと、気ままで自由な旅をしたいという願いがやっとかなった。これからも、こんな旅が出来るなら人生も捨てたものではない。変人奇人暇人を募ってまた旅に出よう。もし、この旅で懲りていなかったらだが。

 

参加者の感想(三貴也)

E-Hokkaido_8.JPG 釧路湿原、霧多布、尾岱沼温泉の朝日、別海町、風蓮湖、春国岱、野付半島、ノシャップ岬、知床相泊温泉、熊の湯露天風呂温泉、知床峠、カムイワッカの滝、岩尾別、地の果温泉、知床五湖、知床遊覧船、網走能取半島の夕暮れ、屈斜路湖、摩周湖、オンネトー湖、阿寒湖、鶴居村、等をまわる5泊6日の旅に浸り何もかも忘れた日々だった。

 北海道の大平原の自然の中、蝦シカの親子が青き草を食み、野生の丹頂鶴が湖畔に遊び、北キツネがのっそり車を横切る、森の遊歩道では、ヒグマとの出会いを期待したが、笛や太鼓で騒ぎながらの散策では、クマも遠慮するだろう。でも、知床半島をめぐる、観光船上から、遥か遠い河口近くで親子のヒグマが水飛沫をあげて鮭をとっている姿が逆光の中に見つけた。かえって、観光慣れした近寄る熊よりも遠い熊の野生が生き生きとしていた。

 今回の旅行の全てを記録にとどめることができないのが残念だが、あとは、旅の写真を頼りに思い出をつなげていきたい。私は会計担当でしたが、企画や、運転を担当した皆さんに感謝しています。ありがとうございました。

 最終日の昼食を釧路の名前だけ立派なフイシャーマンセンターで食べたが、北海道で是非食べたかったマグロを注文したのに、他の人の食事が終わっても、私の分だけが出来てこなくて挙句の果てに「釧路でマグロを注文する人はいない」などと店のおばさんに言われ、腹が立つやら、腹がすくやら、今では楽しい思い出となっている。あのような、怪しげな薄暗い店で食べ慣れてる同行の皆さんの注文に合わせておけばよかったとうらめしく思い出される。

 

参加者の感想(孝儀)

E-Hokkaido_6.JPG 今をさる45年前、青春の日にこの地を訪れたことが脳裏をよぎる。遥か昔のこととて、実景を目の前にしても、あの時の風景が景色が、情景が浮かばない。認知症とも思えないが、年を経たものだと実感する。

 なにか、今回は全てが鮮明なのだ。古い記憶の上塗りや修正ではなく、全てが新鮮に映る。丹頂鶴、ヒグマ、北キツネ、蝦夷鹿、湖も、峠も、露天の温泉も、出会った人たちも、燈台も、海も、知床の山も、岬も、牧場も、湿原も、原野もみんな新鮮なのは、きっと、この旅の「風の様な」「浮雲の様な」自由さにあるに違いない。

 この記憶は、しっかりととどめておきたい。脳裏にも、写真にも。

 旅から帰り、「ハナミズキ」という映画を見た。私達が訪れた霧多布の風景があった。青春の日々の残影があった。

次に行く時は、湿原のカンゾウや、ハマナス、野菊の花に囲まれ、草原と、牧場と、緑の森を逍遥し、遠く海の向こうに雪をいただいた知床の山々を観て、露天風呂に浸かり、海鳴りの中で、遥か昔の青春を想いたい、越し方を想いたい。もう一度きっと訪ねてみたい。

 

参加者の感想(憲治)

E-Hokkaido_3.JPG 北海道を贅沢にぶらり旅。大まかな、計画と、いい加減な準備の旅はこのせち辛い世には贅沢な旅であり大満足だった。

 仕事柄、道産の魚介類に関心を持っていたが、やはり、観光地値段。関東と比較しても安いとは言えず、タラバ蟹や生ホタテを友人にわざわざ送るのも気が引けてしまった。以前、利尻、礼文では、かなりお買い得だっただけに意外な感じがした。

 釧路での昼食は「勝手ドン」。名前は初めて聞いたが要するに、ご飯をどんぶりにもり、その上に好みの魚介類をそこいらじゅうの店で少しづつ買って乗せ、海鮮どんぶりを完成するというユニークなものだ、これが案外高い。私の丼には「鮪」「イカ」「ホッケ」「さんま」「はまち」「たらこ」「しめサバ」「帆立て貝」「タコ」等で、味噌汁も入れて、1570円だった。面白半分で勝手ドンとしたが、よく見れば、4?5人用の刺身の切り身をそれなりの量と種類を買えば600円以下で、勝手ドン相当の海鮮丼ができるのだ。

 次回にくるときは、騙されずに、この方法にしようと深く決意した。食べ物の恨みは深いのだ。

 盛夏を過ぎたばかりの北海道の東側は、清々し高い天の空気と、静けさの中にある。全てを包み込んだ広大な自然の緑の風景に加え、野生動物との出会いが一層多くの楽しみを呼ぶ。

 見て良し、食べて尚よし、ここには、至福の時を得る見事な環境が備わっている。こんな旅はそうは出来ない。又、訪れたい。青春の気概が癒えぬまに。

 

 

日程概要

【第1日】9月10日(金)快晴 気温暖か24度 半袖 176k移動

  • E-Hokkaido_1.JPG集合(着/発):羽田空港JAL釧路行きカウンター前(7:10/)、荷物預け、安齋さんからHISでの事前購入の切符受領(格安だが、変更不可)。出発定刻。満席。
  • コース:(着/発)
    二俣川駅(/6:10)――(羽田行きバス900円)――羽田空港(7:00/7:40)――(JAL1145便)――釧路空港(9:20/ジャパレン、トヨタ車レンタカー手続き/10:30)――JR釧路駅前、賑やかな観光名所。「和商市場」(0154?22?3226)で勝手ドン(市場の海鮮材料を適当に選ぶもの)昼食(/11:30)――釧路湿原――北斗遺跡資料館(アイヌ以前の文化、擦文遺跡)――温根内遊歩道の木道、鶴居軌道コース散策(/13:00)――(湿原道路34k)――(391号線)(15:00)――(44号線)――厚岸大橋――(北太平洋シーサイドライン、良い道路、がらすき)――チンベの鼻(原生花園あやめ原。馬放牧、ケンボッキ無人島眼前)――火散布――ビワセ展望台(霧多布一望)――霧多布民宿(16:30/)――霧多布大橋――霧多布岬燈台(17:00)――温泉(18:00)――民宿(18:30/)
  • 宿泊先:「霧多布里」(きりたっぷり)Tel:0153?64?2101
    通年1泊6825円+寝巻150円。夕食は握りながらのすしネタは昨日とれたクジラ、ホンマグロ、等これだけで7000円はする代物。食にこだわる。羊2頭、鶏50羽以上、犬2頭、豚、飼育。裏は原野。前は道路を経て霧多布湿原。最高の民宿。2部屋。裏に地震で使えなくなったログハウス3棟
  • 温泉:浜中町営「霧多布温泉ゆうゆう」日帰り入浴500円。丘の上の清掃の行きとどいている綺麗な温泉。21時まで。自転車などの旅行者多い。
    問合せ先:浜中町観光協会Tel:0153?62?2111

 

【第2日】9月11日(土)晴れ。気温23度。快適。280k移動

  • E-Hokkaido_2.JPGコース:(着/発)
    霧多布民宿(/7:30)(主人が町民マラソン大会に出場のため早い朝食)――MG(湿原の英語頭文字)ロード――湿原センタ(8:00)――JR根室本線茶内駅――(44号)――酪農展望台(浜中町は横浜鶴が峰のタカナシ牛乳だけの牧場の町、鮎や昆布工場あり。外国の風景)(9:00)―― JR浜中駅――道間違えて別海町の一部、牧場地帯通過――なぎさのドライブウエー――(142号)(9:20)――JR初田牛駅――JR落石駅(10:00)―――JR根室駅前通過――納沙布(ノシャップ)岬(低俗。国後近い)(11:30)――北方原生花園――再び根室薄暗い店で昼食(14:00)――風蓮湖南東――春国岱歩道湿地帯木道2km、展望台壊れている、野生の鶴多数、北キツネ。エゾシカ(15:00)――(44号)――JR厚床駅(15:30)――(243号)――(244号)――尾岱沼温泉(おたいとう)(16:30通過)――野付半島往復(17:30/)(意外に整備された道路、突端まで水産加工場がある。海抜3m幅10mの狭い所あり。観光客多し。知床、国後が近い。トドワラ散策20分見残す)――尾岱沼温泉「みさき」宿泊(18:00/)
  • 宿泊先:「みさき」Tel: 0153-86-2706
    温泉24時間 新築。食事だめ7000円。途中コンビニでビール、つまみ買う。2部屋。
    「トドワラ荘」Tel:0153-86-2306に事前予約すれば隣の海沿いのシーサイドホテル(温泉)に泊まれる。観光バスツアー客向き。露天風呂。料金不明だが安そう。
    問合せ先:別海町観光協会 Tel:0153-75-2111
  •  

    【第3日】9月12日(日)晴天。気温19度。272k移動

  • E-Hokkaido_5.JPGコース:(着/発)
    海からの日の出を待つ(4:30)――尾岱等温泉(/7:30)――伊茶仁(クマ出没注意の看板多し)――(335号)――羅臼(10:00)――瀬石温泉(海水混入のため入浴出来ず)――相泊温泉入浴(前がテトラポット小屋掛け)大阪から25日バイクの青年。3か月アルバイトで近所に生活する中年。変な旅人多し。(11:30)――途中の小川にも鮭の遡上――羅臼(12:30)――(知床横断道路334 E-Hokkaido_9.JPG号)――熊の湯露天風呂入浴――羅臼湖入口見落とす――知床峠(羅臼岳直下)(13:30)――知床五湖センター(鹿肉ハンバーグ昼食350円)――知床五湖コース全部散策(立派な木製の展望台コースを含む。80分程度。3湖、4湖、5湖はヒグマ注意。観光バス多数)(16:00/)――岩尾別温泉「地の果て」一軒宿(15:30/)(他の宿泊者8人のみ)――無料の3段露天風呂(ドイツ人一人)――宿泊(17:00)
  • 宿泊先:「岩尾別温泉」Tel:0152-24-2331
    4階建て鉄筋。高級。安い10125円。すいてる。1部屋。10月までらしい。裏に山小屋「木下小屋」あり。羅臼岳メイン登山口(往復9時間程度)クマよけスプレー貸出1000円。羅臼側からの登山は上級者向き(雪渓あり)とのこと。
  •  

    【第4日】9月13日(日)晴れ。気温21度。219k移動

  • E-Hokkaido_11.JPGコース:(着/発)
    岩尾別温泉(/7:30)――斜里町ウトロ船着き場(8:00/)(観光船誘致合戦、都会並みの嫌な客引き)――ウトロ(/8:30)――(小型船遊覧ゴジラ観光船。2時間5000円。船酔い薬。望遠鏡活躍)(事前予約先:Tel:0152?24?3060)(熊発見確率90%以上。遥かかなたの川に親子熊。かえって自然でいい。羅臼岳から硫黄岳までの知床連山が海から美しい)――ウトロ(10:40/)(最後舟エンジン故障)――知床自然センター――(シャトルバス)――カムイワッカの滝(第一滝のみ。水の中を登る。温泉。観光客ほとんどいない。その先は落石で立ち入り禁止。昼食は非常食のパン。北キツネ出る)(/12:50)――(シャトルバス)――自然センター駐車場――ウトロ(13:30/)――オシンコシンの滝(落石で近寄れない)――道の駅(昼食)――斜里――小清水原生花園散策(ハマナスの花。海岸。JR駅)――網走市内――能取岬灯台夕日(17:30)――民宿「ランプ」(18:00/)――夕食迎え車(居酒屋風。現地の人多し)(/18:30)――送り車で民宿「ランプ」(20:00/)
  • 宿泊先:民宿「ランプ」Tel:0154-43-3928
    やる気ないような寂れた民宿、寝具は綺麗。素泊まり2800円、釧路駅裏50m。2部屋。ここの風呂は入らず。あさ飯は網走市場で650円海鮮丼。網走の民宿はほとんど営業していない4年前にやめている民宿もあり。駅前のビジネスホテルが正解。
  •  

    【第5日】9月14日(月)晴れ、のち曇り、一時雨。134k移動

  • E-Hokkaido_12.JPGコース:(着/発)
    網走民宿「ランプ」(/6:30)逃げ出すように早々に出発――網走感動市場(たいして感動しないが、朝飯はここしかないようだ)で割引海鮮丼朝食650円(/7:30)――網走刑務所見学(10:00/11:00)わりと良い博物館。でもあまりお勧めできない。――(391号)――摩周湖展望台(14:00/)曇り、帰り際から雨――JR摩周駅――屈斜路湖畔(砂風呂ぬるい、温泉すくない、遊び程度のもの) E-Hokkaido_13.JPG――(阿寒横断道路241号)――双湖台展望台(パンケトウ、ペンケトウが美しい)――硫黄山(一見に値する)――阿寒湖畔「御前荘」(17:00/)(宿泊)
  • 宿泊先:ホテル「御前荘」Tel: 0154-67-2231
    6階。良いホテル。温泉は地下。宿泊客少ない。4人1室料金6400円で2食付き格安。
    阿寒湖畔観光案内所 Tel:0154-67-3200で紹介
  •  

    【第6日】9月15日(火)

  • E-Hokkaido_14.JPGコース:(着/発)
    ホテル「御前荘」(8:00/)――阿紺湖展望台(スキー場のはずれ、なにもない、誰も来ない。大したことはない)――雌阿寒岳、雄阿寒岳展望――オンネトー湖キャンプ場は良い所。山深く静か。ヒグマ多い。――(まりも国道240号)――阿寒国際鶴センター400円(13:00)――釧路市展望台400円――綺麗な木道遊歩道鶴居軌道コース2.5km――鶴居村(野生の鶴、美しい村。餌付けのおばあさんの話。飛びあがれない鶴の悲劇。観光客のマナーの悪さ)――釧路フィシャーマンセンター(買い物。まずい食事)――釧路空港(15:30/)――レンタカー返し、搭乗手続き(16:00)――釧路空港(/16:35)―― (ANA744便)――羽田空港(18:15/)又暑い所に帰ってきた感じ――荷物受取/解散(19:00)――二俣川(20:00ごろ/)
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    このページは、akirafが2010年10月 8日 09:23に書いたブログ記事です。

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