サロンNo.30 港北ニュータウン・ハイキング(2009.3.1)

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Kohoku_11.JPG (記録担当 昭)

 自然の地形や雑木林を活かした数多くの美しい公園と、その間をつなぐ「緑道」を辿る今回の港北ニュータウン・ハイキングは、今にも雨が降りそうな天候にも関わらず、終了後のお茶会のおまけもあってか望外の評判で、当日センター北駅のロビーに集合したメンバーは総勢18名。日ごろあまり顔を見せないメンバーや、入会を希望する方々、それに飛び入りの韓国の方も加わっての大賑わい。

Kohoku_12.JPG リーダーの多摩江さんから今日のコースの概要説明、なじみの薄いメンバーと入会希望の方々の紹介があって出発。

 二段のエスカレーターを降り、歴史博物館の手前を左折して歩道橋を渡ると「大塚・歳勝土(サイカチト)遺跡公園」の看板、入口を入ると弥生時代中期のものと言われる竪穴式住居が数棟と高床倉庫が復元されて立ち並ぶ環濠集落と方形周溝墓群と呼ばれる古墳時代の墓のあと。丸太を粗く刻んだ階段をつたって竪穴式住居の中に降り立つと、中はかなり広い空間の土間。

Kohoku_13.JPG 順路を辿ってやや下ると、幅10間もあると思われる立派な藁葺きの古民家が現れた。入口の鴨居には色鮮やかな色紙細工の飾りが吊るされ、高い敷居をまたいで入った土間の中央には火箸用の穴のある大きな火鉢に赤々と炭火が焚かれていた。広間には赤いもうせんが敷かれ、高さ5寸ほどの立派な内裏雛と三人官女の段飾り、雛人形用の衣装の数々、色とりどりの飾り物が所狭しと吊るされ、ひな祭り前夜の雰囲気を盛り上げていた。

 公園を抜けて住宅街に入ると、左手に立派な屋根のついた庚申(コウシン)塔と馬頭観音。ここは民俗学者すすむ教授の出番。庚申塔は庚申塚とも呼ばれる。「庚申」とは十干十二支の「かのえ・さる」の年や日を表し、60日に一度現れる「庚申」の日を3年間18回、無事に過ごすと魂が救われるという江戸時代の民間信仰の名残りで、無病息災を願って全国各地の村々に建てられたものだとの懇切な解説があった。「さる」にちなんで、像の足元には「みざる・きかざる・いわざる」の3匹のさるが彫られている。庚申塔と馬頭観音は、文字で刻まれたものも多いが、ここのものはとても立派な青面金剛(ショウメンコンゴウ)の立像だというのが教授の見立て。

Kohoku_14.JPG 徳生公園を経て牛久保公園の緩やかな坂を登ると、なだらかな芝生の広場。時価数万円もすると思われるスラリと足の長い犬が何匹か飼い主と戯れていた。ここで記念写真を撮り、小時休憩。糸魚川のエコの飴やチョコレートなどの配給。

 丘を降り、ブルーラインに沿った「くさぶえの道」を辿り、左折すると山崎公園。リーダー多摩江さんの配慮で、平らな道を迂回する方と別れ、丸太の階段を上り下りして早淵川に沿う道に出ると、迂回組はすでに到着していた。

Kohoku_15.JPG 狭い車道を行きかう車をやり過ごしてから矢先橋を渡り、左手の赤、白、しぼりの椿を愛でながらしばらく進むと都筑中央公園の入り口。ここにも二体の青面金剛の立像があった。 炭焼き小屋の脇の工事中の道をうねうねと登るとステージ広場。広いウッドデッキを見下ろすように階段状の観覧席が何重にも取り囲み、誇張すれば古代ローマの円形劇場を思わせる空間。ここで45分間のランチタイム。

 みな思い思いの場所に陣取り、弁当を開く。先ほどぱらぱら来た雨もやみ、北寄りの風も収まって、ゆったりとした時間が流れる。例によって自家製のおかずの交換。珍しい韓国製ビーフンの和えものを頂戴した。特大のバレンタインせんべいの差し入れ。

Kohoku_16.JPG 残りは今日の終着点、都筑地区センターまでの30分の行程。昼休みを終え、すっかりリラックスして出発。敷石と土の道が交互に続く「ささぶねの道」を辿り、石作りのトンネルと葛ヶ谷公園を抜けて町中の道に入ると、ライトセンターのベテラン、才美さんが路面に敷かれた視覚障害者用のブロックについて解説してくれた。

Kohoku_17.JPG 温水プールで水泳を楽しむ人々を横目で見ながら、都筑地区センターに到着。敷地がたっぷりあるのか、他に比べるとゆとりのある立派な2階建ての建物。控室で待機し、茶室に案内されてお茶を楽しむ手はずになっているらしい。全員にお懐紙とようじが配られ、9名づつ前組と後組に分かれてご接待を受けることになる。

Kohoku_18.JPG 和服姿の邦子さんがご挨拶に見える。前組がお茶のご接待を頂いている間、後組は控室でこれまでの登山歴の懐古談に花を咲かせる。40分ほどして前組が控室に戻り、しばらくすると邦子さんのお嬢さんが後組の案内に見える。

 茶室は8畳ほど、床の間には雛人形の掛け軸と桃の花がしつらえてある。全員が着席すると、亭主のご挨拶があり、お菓子が配られ、邦子さんのお点前で「おうす」がふるまわれる。慣れない正座で、懐紙とようじの扱いに戸惑いながらの30分の修行。日ごろの山行とは全く違った緊張の一時であった。

 控室に戻り、そこで流れ解散。都筑ふれあいの丘駅からそれぞれ家路についた。

  • 参加者
    孝儀、多摩江、晋、善右衛門、恵美子、龍太、美保、才美、邦子、朱美、世義、達治、きみ子、昭、吉生、博子、幸子、ほか2名、以上計19名
  • コース(着/発):
    ブルーライン・センター北駅改札口(9:00/9:10)......大塚・歳勝土遺跡公園......都筑民家園......徳生公園......牛久保公園(10:40/11:00)......(くさぶえのみち)......山崎公園......(早渕川に沿って)......矢先橋......都筑中央公園ステージ広場(12:00/昼食・休憩/12:45)......(ささぶねのみち)......葛が谷公園......都筑地区センター(13:20/お茶会・休憩/14:40)......都筑ふれあいの丘駅(解散)

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コメント(1)

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今回の企画では、下見を2回もされたとか。足の弱い人にために山坂のう回路や途中退場のルートまで設定されて、準備万端、本当に行き届いたハイキングでした。最後のお茶会もなかなか味わえない経験ができました。幹事の皆さん、本当にご苦労様でした。 昭

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このページは、akirafが2009年3月 2日 06:00に書いたブログ記事です。

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