No.226 シタンゴ山から高松山山行記録(2009.3.5)

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Shitango_5.JPG (記録担当 紘正)

 ここ数日の寒さで、啓蟄の頃である事を忘れていたが、この朝、「寄」の集落には早春の光が射し込んでいた。勝巳さんが「なんとなく良い風景」と表現したように、鍋割山より伸びた尾根と中津川が形作った盆地には、寄り合う家々が朝霧の中に見え隠れし、河津桜と菜の花が彩りを添えていた。

Shitango_6.JPG 8時15分、この集落の中心部と思われる大寺橋を渡りタクシーを降りる。リーダーの注意で、靴紐を入念に締め直し、8時30分シタンゴ山に向けて出発。暫くは茶畑の中の陽だまりを楽しみながら行く。程なく鹿柵があって門扉を開けて杉林に入る。ここからシタンゴ山までは、良く整備されたハイキング路で、歩きながらの会話も弾んでいた。9時40分到着。

 山頂は、本来ならば相模湾や富士山、丹沢主峰が望めるはずであったが、あいにくこの時間、雲が多めになってしまった。高松山への尾根道に備えてスパッツを穿く。

Shitango_7.JPG 10時、宮地山への道標に従い、山頂から潅木の中に入る。山頂を境に僅かに西側の斜面になるのであろうか、一昨日の雪が多く残るようになって慎重に下る。宮地山への分岐を見過ごして直進すると、まもなく秦野峠に通ずる車道にでた。クロスする前面に急な斜面が見えた。勝巳さんに「これからが山登り」、と言われて気を引き締める。

 ここからダルマ沢の頭までは、確かに急な登りであった。それでも、一団は、トップの歩調に合わせて隊列を乱すこともなく50分ほどで登りつめた。また、冬枯れた木立越えにみえる丹沢主脈は感動的であったし、尾根道の左右に温度差を感じ、冬と春の境目を歩いているようで楽しかった。ここで、早目の昼食を摂る。

Shitango_8.JPG 11時15分出発。ここから高松山までの約2時間の行程は、未経験に近い藪の尾根道を行くが、私有地とかで道標が全く無い。従って歩く人が少ないのか、微かな足跡が切れ切れに認められるだけであった。勝巳さんが〔要所で〕地形図と磁石で現在地と目標点を確認しながら、そして赤いテープのマーキングを見つけながら、日も差さない陰鬱な尾根道を進んだ。一寸刺激的な味わいのある藪漕ぎであった。12時10分、目印となっていた新秦野送電線が木立の間に見えて、間もなく29号鉄塔の下に着いた。一息ついた時に頂いたココアや梅のお菓子が美味しかった。

 もう高松山が左前方に見える位置に来た。今一度急坂を上り詰めて、13時30分山頂に着いた。鍋でも作ってお花見をするにはもってこいの場所で、近い将来そんな機会もあるだろうと思いながら、第六天に向かって下山をした。

 帰り道、川村小高松分校に近づいた時、元気な男の子の声が聞こえた。昔懐かしい校舎の窓から先生が「今日は静かに休んでいるんだぞ?、親に算数と国語のテストを見せとけよ」と叫ぶと、ちょっと怯んだ子が「う--ん、わかった、でも算数だけ・・・」と答えていた。何気ない先生と生徒の会話に仄々とした関係を感じながらタクシーに乗り込んだ。

  • 参加者
    善右衛門、勝巳、才美、伊久枝、紘正、邦子、世義、吉生、達也、茂子、幸子、以上計11名
  • コースタイム:(着/発)
    渋沢駅(7:30/7:40)......(タクシー)......寄(8:15/8:30)......シダンゴ山山頂(9:40/10:00)......ダルマ沢の頭(10:50/昼食11:15)......新秦野線29号鉄塔(12:10/12:20)......高松山山頂(13:30/14:00)......川村小高松分校(15:30)......(タクシー)......新松田駅(16時頃)(解散)

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このページは、akirafが2009年3月 9日 05:32に書いたブログ記事です。

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