(記録担当 勝巳)
久し振りで山登りらしい山。何しろ今年の夏の「北アルプス」の訓練を兼ねていて、北アルプスへの参加者はみんな参加するというもの。たまには少し余分な荷物を持ち訓練をする。8?程度で水を多め。このコースは多少タクシー代がかかるのが難点だが静かな尾根歩きが満喫できる。
富士見山荘から全部、表尾根だとこうはいかない。札掛の周辺には営林署関係の小屋があるが国民宿舎もある。「丹沢ホーム」というが何となくサンダースホームみたいな感じのところだ。営業してるのかしてないのか覗き見してもわからない。洗濯物が出ているがどう見ても作業の人のものだ。道はこの建物の脇をゆっくり登り始める。
この尾根は不思議な尾根だ。なんとなく大した登りもないのに新大日の頭についている。その間、一人の登山者にも会っていない。尾根の上部は文字通りの天然の橅の林、いまだに新緑の緑は目にまぶしいくらいだ。小鳥の種類も多く、はじめて聞くような鳴き声にも出会う。さぞかし名のあるお方だろう。山ウツボという珍しい花(はなといえるか?)を見つけたり、シロヤシオ(五葉ツツジ)や、五弁の小さな桜花が下を向いて咲く箱根桜、それにツツジも赤い花を負けじと咲き誇っている。以外の太さで尾根道は多少ののぼりがあるとゆっくりとした平坦な道になり、登りなのに会話が苦痛にならない。森は深く、風は新緑を渡って実に優雅だ。訓練を兼ねているので、さほど速いペースでは歩かず、ともかく長く一人の故障者も出ないで歩ききるという目標は完全に達成できた。いつもなら、足がつったと大騒ぎする人が出てもいい距離を歩いているのに、大倉尾根の下りでは「いつもこのあたりは景色も見る余裕がなく今回初めて景色を堪能した」という人まで出る始末だ。全員が快適なペースというものはあるが、それには何と言っても歩き始めが大切で、張り切りすぎると一日中調子が取り戻せない。それに、回数多くこまめに休憩すること。そして水をよく飲むこと。長い距離はともかくゆっくり歩くに尽きる。それでも今回は市販の地図のほぼ標準時間だ。この年齢になって7?8時間の山道を歩くのは考えれば実に立派だ。大したものだ。これで全員で北アルプスに行こう。
ご期待に添えず山ヒルはめったに出なかった。準備万端であったのに残念なことだ。最後の大倉のバス停でかわいい子ヒルがいたが、無残にも「持参した塩水」の一撃で動かなくなった。「ヒルには塩水がよく似合う」のを確認し納得した。
渋沢駅の反対側(もともとはこちら側にしか改札口はなかった)駅前の「ピチカート」で打ち上げ。ここが安くてうまくて、家族的で、変わった料理があってとてもいいところだ。是非みんなで利用して「健ハイ御用達」にしよう。ビールの味は、新緑の山の快適な一日と密接に関係しているのだろう。
- 日時2008年5月15日(木)晴れのちうす曇。気温22度。快適
- 参加者:
恒雄、勝巳、才美、伊久枝、邦子、きみ子、幸子、以上計7名 - コース(着/発) 徒歩7時間30分
秦野駅(7:40/)――(タクシー:料金6300円)――ヤビツ経由――札掛・国民宿舎丹沢ホーム(/8:30)――(登り開始)――上の丸(9:20)――長尾尾根――新大日の頭(12:10)――塔が岳(13:00)――大倉着(16:00/16:22)――(バス)――渋沢駅(17:00)――宴会――渋沢駅(/18:30)
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