サロンNo.21 環境問題を自分の問題として考えましょう。

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(担当 昭)

 健ハイサロンの今年のテーマは「環境問題」です。その問題提起のために、この3カ月、新聞・テレビ・ホームページの情報を調べてみました。

 新聞が一番多く取り上げているのは「地球温暖化問題」いわゆるCO2の問題。今年は京都議定書がスタートし、8月には洞爺湖サミットが控えているなど、関心が高まっているためでしょう。

 2番目は農薬汚染された中国産冷凍ギョーザに端を発する「食の安全」の問題。派生して「食糧自給」の問題。

 さらに「水資源」の問題、「ごみ減量」の問題。先頃の黄砂来襲に関連して「大気汚染」の問題も考えなければならないと思います。

 健ハイサロンでは、これらの問題を自分の問題として取り組むようなアプローチをしたいと考えます。

  1. 地球温暖化問題(CO2問題)

     国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の昨年11月の報告書によれば、早急な対策がなければ、今世紀末には20世紀末に比べて最大で、平均気温が6.4度、海面が59センチ上昇する可能性があると予測されています。

     2005年の全世界のCO2排出量は271億トンで、このうち米国が58億トン(21.4%)、中国が51億トン(18.8%)、EU15カ国が32.5億トン(12%)、ロシヤが15.4億トン(5.7%)、日本が12.2億トン(4.5%)、インドが11.4億トン(4.2%)。京都議定書には1位の米国と2位の中国が参加していませんでしたが、昨年12月にバリ島で開催されたCOP13で、京都議定書後の枠組みに米国・中国・インドも参加することが合意され、一歩前進しました。

     京都議定書は1997年に日本のリーダーシップで纏められたもので、日本は今年から2012年までの5年間に、CO2などの温暖化ガスの排出量を基準年の1990年より6%削減することになっていますが、2006年の実績値は基準年より6.4%上回り、13.4億トンとなっています。

     中でも増えたのが、オフィスや店舗などの民生部門。1990年に比べて42%も増えています。次に増えたのが、家庭で、30%の増加です。その原因は、電化製品の大型化、一人暮らしの増加によると言われています。

     環境省と経済産業省では先月末、企業毎の温暖化ガス排出量を公表し、すでにかなりの削減努力をしている産業界に、さらに積み増しを要請しました。

     環境省は、一人が1日に出すCO2の量を1キロ減らそうと、全国民に呼びかけています。これができれば、6%減らすという日本の約束をなんとか守れるという計算です。

     家庭からのCO2を1日1キロ減らすことは、そんなに難しいこいとではないと言われています。試しにNHKの「CO2削減チェッカー」というホームページでチェックしてみてください。

     私がこのホームページを最初に使用量を入力したら、『あなたの家庭の一人一日当たりのCO2排出量は「8.77kg」です』と表示され、平均的な排出量「6kg」の1.5倍もCO2を出していると知って、愕然としました。

    このホームページでは、「白熱灯を蛍光ランプに変える」、「エアコンの設定温度を下げ、使用時間を短くする」、「見てないテレビは消す」など細かいチェック項目があり、実行した結果どれくらいCO2排出量が減り、費用が何円節約できたかを計算してくれます。

     もうひとつ環境省の「エコファミリー」というホームページでは、毎月の電気、ガス、水道、ガソリンなどの使用量を入力すると、どれくらいのCO2を排出しているかを計算してグラフに表示してくれるもので「環境家計簿」という名前がついています。2年分の記録が残るので、季節変化や年次別の傾向を知ることができます。

     わが家の過去5か月の使用量と排出量の平均をご紹介します。

     電気使用量:791kwh ⇒ CO2排出量:309kg
     ガス使用量:111m3  ⇒ CO2排出量:228kg
     水道使用量:21.3m3 ⇒ CO2排出量:3.8kg
     ガソリン使用量:60.7? ⇒ CO2排出量:137kg
     合計 CO2排出量:677.8kg (1人1日当たり排出量:7.53kg)

     こちらで計算しても、平均の家庭より1.3倍も余計にCO2を排出していることになります。どうしたら平均値なみに減らすことができるか、それがわが家の今後の課題です。

     4月25日の報道によると、来年4月から電気代、ガス代、ガソリン代の領収証にCO2排出量の表示が義務付けられることになりそうです。

  2. ゴミ減量化の問題

     私の住んでいる市のゴミ収集の区分は、

    1. 可燃ゴミ(週2回)
    2. 不燃ゴミ(隔週1回)
    3. 資源ゴミ(びん・かん、ペットボトル、古紙:新聞・本・雑誌など、ダンボール、飲料用紙パック、衣類・布類に分別)(隔週1回)
    4. 大型ゴミ(戸別収集:有料)の4分類になっています。

     資源ゴミを分別収集することで、それ以前より可燃ゴミや不燃ゴミの量がかなり減りました。わが家では生ゴミや落ち葉をコンポストに入れてたい肥にすることで可燃ごみの減量をしようと試みていますが、まだ軌道に乗っていません。皆さんのところでもいろいろ工夫をされていると思いますが、新聞に載っていたゴミ減量のコツをご紹介します。

     家庭で実践できる3Rとして、

    1. 無駄なものは家に持ち込まずゴミを増やさない(Reduce)
      • マイバッグを持参する
      • プレゼント以外は包装を断る
      • 洗剤や調味料などは詰め替え用を使う
      • 食品は計画的に買って、食材を使い切り、食べ残しを作らない
      • 不要なダイレクトメールの雑誌、カタログは断る
      • クリーニング店のハンガーはすぐ返す
      • 保存容器を使い、ラップの使用を減らす
    2. 使えるものは繰り返し使う(Reuse)
      • マイはし、マイ水筒を持ち歩く
      • 生ゴミは生ゴミ処理機などでたい肥にする
      • 大根、ニンジン、ごぼう、カボチャなどは皮も食べる
      • ダシを取った昆布やかつおぶしは佃煮にする
      • 不要な服はバッグや子供の服に仕立て直す
      • 不要の布は雑巾に作り替える
      • 白い裏紙はメモに使う
    3. 出たゴミは資源として再利用する(Recycle)
      • 十分使える不用品は知人に譲ったり、リサイクルショップに出す
      • インクカートリッジ・乾電池は回収ルートに乗せる

     どれを実践するかはそれぞれの選択ですが、長続きするよう心掛けたいものです。

  3. 水資源の問題

     地球は「水の惑星」と呼ばれていますが、水の大部分は塩分を含む海水で、飲み水に適する淡水はわずか0.8%に過ぎないと言われています。淡水は主として雨あるいは雪によってもたらされ、水源地の森林の地下や湖などに蓄えられ、また高山の残雪となって、徐々に流れだし、川を経て海に注いでいます。それを途中で取り込んで、飲み水や農業用水などに使っています。

     地球温暖化の影響で、アフリカでは巨大な湖が干上がり、中国の黄河はいまや水の流れない川に変わったと言われています。

     それに比べると日本は世界一水資源に恵まれている国だと言われます。それはよその国に比べて豊かな森林があるからでしょう。昔から「湯水のように使う」という言葉があるくらいですから、われわれは水の有難味をあまり感じていないのかも知れません。

     ところが、その日本が「水輸入大国」だという研究発表があったという記事がありました。海外から日本に運ばれる水は年600億トン、大型タンカー20万隻分という驚くべき量です。

     食料の6割を海外に頼る日本。日本が輸入に頼っている農産物は食用も飼料用もすべて原産国で大量の水を消費して生産されたものです。また食用に輸入される牛や豚を育てるための飼料も同様に大量の水を消費しています。これら輸入食料の生産のために消費される水を集計するとこれだけの大量の水を、いわば輸入しているに等しいとのがこの研究発表に主旨です。

     これは「食糧の自給・安全保障」あるいは「地産地消」の観点からも考えなければならない問題だと思います。

  4. 食の安全、食糧自給の問題

     冷凍ギョーザの農薬汚染の問題は、北京オリンピックを控える中国としては何とか早期に幕引きをしたいようで、真相は分からず仕舞になりそうですが、わが国ではこれを契機に「食の安全」を改めて見直すきっかけになりました。

     わが家ではこの問題が発生するずっと前から、食物は中国産の物はできる限り買わないことにしています。1袋に数個入った中国産のにんにくが1個売りの青森産より安いのですが、農薬漬けと言われる中国産は買いません。しかしイリゴマなどは産地表示がなく、ジャスミン茶などは中国産しか売ってないので、やむを得ず買うことになります。

     冷凍ギョーザ問題が起こるまでは、格安だからという理由で中国産の食料の輸入が年々増え続けてきました。それがここにきてぴたりと止まり、関係業界は国産に切り替えるなどに四苦八苦しているようです。

     日本の食料自給率は先進国では最低で、2006年度はカロリーベースで39%と言われています。2003年の食料自給率は、オーストラリア237%は別格としても、フランス128%、アメリカ122%、イギリス70%、小国スイスでさえ49%となっています。

     品目別に自給率をみると、2006年度カロリーベースで、コメ94%、野菜75%、いも類71%、魚介類59%が比較的高い部類で、牛乳・乳製品28%、小麦13%、牛肉11%、卵10%、鶏肉7%、豚肉5%などとなっています。

     ほとんどが国内の養鶏場から運ばれてくる卵の自給率が10%というのは奇異に感じるかも知れません。鶏卵の場合は重量ベースの自給率は95.4%ですが、飼料の自給率が10.1%なので、カロリーベースの自給率は掛け算でわずか9.6%になります。牛乳・乳製品は重量ベースでは66.5%ですが、飼料自給率が41.4%なので、カロリーベースは27.5%と重量ベースより大幅に低くなるわけです。

     同様の理由から牛肉、鶏肉、豚肉の自給率も、意外なほど低くなっています。

     食料供給力のカギを握る耕地面積は1961年のピーク時608.6万ヘクタールから2007年には465万ヘクタール(76%)に減少しています。高齢化に伴う担い手不足も深刻で、耕作放棄地は埼玉県の面積に匹敵する39万ヘクタールに及んでいます。

     政府は2015年度には自給率を45%まで引き上げるという目標を打ち出しました。この時点で仮に食料輸入が途絶しても、水田や野菜畑の一部をイモ類の作付けに転換すれば、国民1人当たり1日2020キロカロリーを確保できるとしています。

     2020キロカロリーの「完全自給食」のメニュー例は、
    ≪朝食≫ごはん 白米75g、粉ふき芋 じゃがいも300g、キャベツ60g、きゅうり20g、にんじん10g
    ≪昼食≫焼き芋 さつまいも200g、ふかし芋 さつまいも200g、フルーツ りんご50g
    ≪夕食≫ごはん 白米75g、焼き芋 さつまいも100g、焼き魚 さば84g

     カロリーは何とか賄えますが、肉や油が少ないため、多くの栄養が不足しており、タンパク質は成人の必要量の3分の2程度、カルシウムは半分程度にとどまっているとされ、体内では作れない「必須脂肪酸」がとれないため、さまざまな生理機能が低下し、子供は成長障害を起こす可能性があるといわれています。

     さてこれと同じような献立が1週間続いたらどうなるでしょう。戦後の食糧難時代に逆戻りですね。

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エコファミリーのHPで、私も自宅のCO2排出を調べようと思いましたが、私の主人はご存知の通りスイス人、インターネットで公共料金の支払いを済ませたら、その控えを取っておくようなことはしないので、さっさとゴミ箱行き! 料金は、毎月電気代と水道代あわせて50.-sfr(5千円程度)なんですけれどね。
そういうわけで、今月から請求書の控えを取って置くようにします。

ごみに関しては、スイスのごみのリサイクルはヨーロッパの国の中でも上位に位置しています。
粗大ごみも、市役所に電話をすれば無料で回収に来てくれます。着なくなった衣類や、靴などは、貧しい国や災害地などへ送るために、街中に大きなリサイクル箱が設置されています。実践できる3Rのなかの、『プレゼント以外は包装を断る』というのには、笑わせていただきました。日本の文化ですよね・・・包装は。
こちらは、観光地のお土産屋さんが今でこそ、品物をスポンと入れられる紙袋をくれるようになりましたが、普通のデパートなどではプレゼントだといっても包装紙がないとか、包装してもらっても下手くそなので、結局自分で紙を買って包装しなおしたりするのが常です・・・・。蛇足ですが、初めて主人が日本に行ったとき、お店で彼の母親に湯のみセットを買ったことがあり、レジで、向こうから贈り物ですか?と訪ねてくれた上、包装紙はどれになさいますか?と選択の余地があり、オマケに1ミリの誤差もなく美しく包装してくれたうえ、リボンまで付けてくれて、また、それを手提げ袋にまで入れてくれて、もう、大感動したのを覚えています。
海外に住んだ日本人なら誰しも感じることですが、日本は、世界一のサービス精神旺盛な国ですが、ちょっと過剰包装ですよね・・・・でも、外国人は感動します。

話が横にそれてしまいましたが、次は、水の問題。
スイスはアルプスの雪水や、たくさんの湖、地下の湖水が主な水資源となっています。水力発電は、面白い現象があります。
スイスは、電気を他国に売っていますが、その売っているのとほぼ同じ量の電気を外国から買っています。理由は、スイス国民は夜11時になったら寝る国民です・・・・東京のように、夜の間、電気を消費するような大きな街がありません。夜の間に大量の水力発電で供給する電気量は、ストックすることが出来ませんから、どうしていいかわからない!だから、外国に売るのです。しかしながら、昼間は、自給自足の電気量では足りなくなるので隣国から買わなければならないのです。水道料金は、日本は、1m3 が150円くらいですよね。物価の高いスイスでも、120円くらいです。
また、夏時間・冬時間というのは、電気代などの節約のために設けられたシステムです。

次に、自給自足の問題に関しては、カロリーベースで表示というのは面白いですね。そうすると、スイスが49%も自給率があるのですか!驚きました。
確かに、放牧牛の飼料を外国から買うことはないですね・・・。ジュネーブのスーパーマーッケトで売っている野菜は、スペイン産がほとんどなのです。追って、イタリア、フランス、オランダ、モロッコ、ペルー、ケニア・・・・。スイス産の野菜といえば、トマト、サラダ・・・・と、何だっけ??おそらく、スイスのほかのカントン(州)にいくと、もっと地元の野菜がおいてあるのでしょう。ジュネーブは、コスモポリタンですから特別ともいえるかもしれません。

まあ、ご存知のように小国スイスには、スイスアーミー(軍隊)が、戦争が起こった時の食料、小麦、砂糖・・・・ビスケット、チョコレートなど数年分をストックされていると言われていますし・・・・も・ち・ろ・ん、石油もかなりの量をストックされているといわれています。これは内密なことなのでスイス人を身内にもたないとわからない情報といえるでしょう。
ゆき(ジュネーブ在住)

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