No.179 大室山・加入道山山行記録(2007.4.24)

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(記録担当 勝巳)

 

 天気うす曇り。風なし。気温低め。

 今回は善さんの車のおかげで西丹沢の奥でもこんなに時間が掛からないことを驚きをもって実感した。やはり、出発点と到着点が同じコースなら車の力は絶大である。便利で、早いし、自動車道を歩かないし、バスの時間を気にしないでいいし、経費も安い。なにをとってもいいことずくめ。善さんの疲れを除けばであるが。

 犬越路までは結構こたえる登りである。登り始めの山桜や新緑が消えるころ、峠の無人小屋が見えてきた。2年前に新築したトイレまで実にきれいな木の香漂う避難小屋である。天気は薄日。

 登っているときは暑いくらいで、半そでになる。ここから右に行けば熊笹の頭を経て檜洞丸にいたる静かなコースだ。我々は左に大室山を目指す。何人かの中高年の単独登山者が言葉も無く行きかった。 先ほどの犬越路に比べれば、登りは楽である。左には雪をタップリかぶって富士山が悠然と春の大気の中に座している。その手前は、西丹沢の深い森の伊吹の中に延々と続いている。やがて大室山の山頂近くになって、その変わりように驚いた。下草が一切無く、ブナは枯れつくし、荒涼とした山頂になっていた。2006年5月8人のメンバーで来たときより明らかに山が病んでいる。この数年の荒れ方はひどい。鹿が下草を食べ、植生が圧迫され、結果としてこのような森になったのだろう。県も金網を張たり登山道を整備して努力をしているようだが、コバイケイソウ以外の芽は全て枯れ、山は苦しんでいた。

 昼食の後加入道に向かう。少しばかり急な登り下りがあり、人数が多いと時間が掛かっただろう。前大室山の手前で突然大人数の団体に遭遇する。それまでの静かな山道に相応しくない。たぶん、木の間隠れに見えていた道志側の道を登って来たに違いない。「道志の湯」あたりからなら加入道を経ても大室山は簡単だが、なんとなく西丹沢の名峰に対してルール違反のように思える。加入道は静かな山である。山梨県の百名山などと標識があるが軽薄な感じを免れない。太古からのこの山にそんな評価など不要である。可憐な白い小花のキクザキイチリンソウが枯葉の中に顔を出していた。避難小屋はきれいだがトイレは無いようだ。中に毛布の寝具があった。

 白石峠は大理石の峠である。急な下りの後白石大滝が深い谷越しに現れた。大理石や、他の鉱物の多い変わった谷である。10年も昔に健ハイでこの道を通ったとき、大理石に感動していた人がいたことをほほえましく思い出した。やがて多くの堰堤を経てアスファルトの林道に出た。キャンプ場はまだ閉鎖中で車も来ない静かな道である。その林道閉鎖の門を出るとすぐに今朝の駐車場である。

 今回は4人と少なかったこともあり、快適な時間通りの歩きだった。雨も降らず気持ちのいい久しぶりの登山をしたように思う。善さんの運転に命を任せる自然教室までの細い山道をグニャグニャと行く。やっと、桜や、桃が咲いている芽吹きも盛んな春があった。多少の渋滞も楽しい会話で苦にならない。二俣川はすぐだった。

  • 日時:2007年4月24日
  • 参加者
    善右衛門、勝巳、才美、きみ子、以上計4名
  • 費用:ガソリン代、高速代で1人1,500円(電車と、タクシーなら数倍だろう)
  • コースタイム:(着/発)(徒歩:約7時間)
    二俣川(/6:10)......(岡田車)......用木沢出会(駐車場)(8:00/)......犬越路(いぬこえじ)(9:00)......大室山(11:00)......前大室(12:20)......加入道山(12:40)......白石峠(13:00)......林道終点(14:10)......用木沢出会(駐車場)(14:30)......二俣川(16:30/)(解散)

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このページは、akirafが2007年4月30日 09:20に書いたブログ記事です。

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