例会外 青春18キップ実験の旅(2006.3.29-30)

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Seishun18_3.JPG(記録担当 勝巳)

 3月29日9時30分、横浜駅中央通路の改札口に4人。それぞれ、たそがれの年に似合わず、結構にこやかに談笑している姿は、よそ目には紅顔可憐な青年の爽やかさをいっぱいにしているように見えたはず。全員そろって有人の改札口へ。一列になり人数再確認してリーダーのシッカと持つ青春キップを提示し駅員のキップの検印を受けてホームに入る。これで、第一の関門は通過。

Seishun18_1.JPG 湘南快速は、本当に快速だ。相鉄線とはダイブ違う。ボックス席ですぐに酒盛り。これから起こる旅の不安など持ち前の予知能力不足が功をなし、まったく感じない。12時ごろには早くも高崎駅の、ダルマ弁当を買っていた。今度は、水上行きの列車だ。また、ボックス席でワイン。景色は、赤城や、榛名が両側を囲み、談論は日中問題や政治経済から始まり、かのう姉妹にまで幅広いがほとんどは言いぱなしで内容は忘れた。これも、ワインと風景のなせるわざ。ダルマ弁当の空き容器は孫のお土産にしまいこむ。水上駅に13時過ぎについて、これで始発から終点まで乗ったことになる。

 今度はガラガラの水上始発。焼酎、と何かの酒。長いトンネルの先はまったくの銀世界。遠い山がキラキラと輝いたかと思うと、あっという間に風花にかき消される。酔いもさめしっかりと雪の世界を見つめる。積雪は4mはある。さっきまで、桜の世界に居て、いまは沈黙の灰色の空に臥して村々がある。土樽、土合、などの上越国境の駅は、誰も降りる人とて居ない。雪の小出駅には宿の車が迎えに来ていた。無口な若者が運転して、途中小さな造り酒屋でしこたま魚沼産の銘酒を仕入れる。宿は、インターネットで調べたら「どぶくさくて、カビが生え、陰気で、部屋には雨漏りのあとがあり、暖房も無く薄暗い、食事はいわずもがな、」とのうれしい事前情報。日ごろ、加賀屋、帝国ホテル、富士屋級を定宿にしている我々にとってチャンス、いまどき、こんな宿は天然記念物とひそかに期待していたのに、行ってみたら、どうしてどうして立派な鉄筋のゆったりして清潔な暖かい宿だった。料理も十分。親切だし、第一泊り客は我々だけ。それなのに全館暖房。申し訳ないので晩飯にビールなどを注文し、持込の酒はあとにする。ゆったり温泉、無料のカラオケ。主として昭和初期の歌を気持ちよく各人が勝手に歌う。

Seishun18_2.JPG 朝2時30分、突然外で轟音が響き渡る。なかなかやまない、覗いてみると、真っ暗なしんしんとふる雪なかで、一台のブルトーザーが雪かきをしているではないか。全員起きてしまい、やることも無いので酒盛りが始まる。昨日の続きのあの、東西古今の不満を吐露する。雪は降り続く。ブルトーザーは鳴り止まない、酒は無尽蔵、話題は人畜無害。ここは、遠い越後の深い、深い雪の山の一軒や。従業員も皆帰って他に客などあるはずも無く、宿は我々のみ。あの、トンネルを越えて来た世界はこんな世界だった。

 朝、少しは雪の中を歩こうと風の中を雪降る外に出る。雪に煙る斜面の黒々とした杉林や、たまに気まぐれに見え隠れする一色の小さな村の屋根、5月までは数メートルの雪の寒々としたあの下に、風に凍てつくツララに囲まれどんな生活があるのだろう。きのうまで、春の陽光にいて、桜が咲かないとかいっていたことが急に恥ずかしくなる。

Seishun18_4.jpg 朝風呂に入って9時半ごろ宿の車で、重要文化財の目黒家に立ち寄り、小出駅まで送ってもらう。途中、只見線の錆びた線路を横に見る。小出の町を少し歩いたが、先生のロープに摑まった保育園の子供達がわれら青年が珍しいらしく大きな声で手を振って挨拶してくれる。雪降るこの町はこの子達以外に何も無い。増水した川はどんよりした空を映して音を立てて日本海に向けて流れている。川もに雪が舞っている。

 長岡から来た列車にのる。昨日の残り酒と、カクテルをチビリチビリとやる(なぜならもうこれ以上そんなに早く飲めないから)また、上越の山が迫り暗いトンネルを抜けると燦燦と太陽の国に出た。高崎でホームの蕎麦を食べ、ひと寝入りするうちに横浜についた。

 身近にあんな国があることをいつの間にか忘れていた。考えさせる旅だった。あの、雪国を見れば、己がことをもっと正しく見つめられるのだろう。誰にもあるこの「雪国」を見つけるたびこそ青春の旅だ。

 

青春18キップとは?

  • 年齢関係なし。売り出し期間、利用期間がある。
  • 発売日:
    • 2月20日――3月31日 ⇒ 利用日:3月1日――4月10日
    • 7月1日――8月31日 ⇒ 7月20日――9月10日
    • 12月1日――1月10日 ⇒ 12月10日――1月20日
  • 値段:枚11,500円(一枚あたり2,300円)5枚が一枚のキップになっています。
  • バラ売りはしていません。一人で5回使っても、5人で一回で使ってもかまいません。
  • たとえば、琵琶湖の近くの山(伊吹山)に夜12時過ぎに横浜を出て、その日のうちに日帰りが出来、2,300円しかかかりません。ジパングの3割引との比較でも安くなります。JRみどりの窓口発売。
  • 使い方 乗るときに有人の改札口で日付の検印を受けます。(5人で乗るときは5人揃って改札口を通ることになります)
  • 利用:JR全線(東、西などに関係なく)普通列車。検印の日一日中、全国の駅乗り降り自由。一泊なら日にちが変わるので、2枚使うことになる。快速は乗れるが、特急、新幹線は乗れない。使い方で安く、楽しい旅が出来ます。ただし、時間がかかりますので、忍耐を楽しめる方に向いています。

 

【実験記録】

  • 実施日:2006年3月29日-30日
  • 参加者
    三貴也、孝儀、勝巳、謙司、以上4名
  • 発着記録
    • 横浜発2006年3月29日9時44分
    • 高崎発12時17分
    • 水上発13時44分
    • 小出着15時05分
    • 宿泊 守門温泉「青雲館」7600円
    • 宿発9時30分
    • 小出発11時07分
    • 水上発12時50分
    • 高崎発14時17分
    • 横浜着16時27分
  • 総費用 交通費 4600円+宿泊費7600円=12300円+若干

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    このページは、akirafが2006年4月 6日 18:47に書いたブログ記事です。

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